78年バックレス・ツアーの代表音源!またエリック・クラプトンの極上ライブ音源が登場します。本作は当店が信頼するイギリス在住の重鎮テーパーから提供された衝撃のマスターです。1978年秋の「バックレス・ヨーロッパツアー」から、11月19日のベルギー、ブリュッセル公演をサウンドバランスの良い、広がりのある極上ステレオ・オーディエンス録音で収録しています。この音源に関しては、過去に既発盤は存在するのですが、マスターでは若干高かったピッチを正常に修正し、目立つヒスノイズを軽減しました。さらに左寄りだった楽音のチェンネル位相を出来る限り中央寄りに調整しました。従って、本作がより聴きやすいグレードアップバージョンと言うことができると思います。それではここでこのヨーロッパツアーがクラプトンの活動上どのような位置付けになっていたのか、この年のトピックをおさらいしてみましょう。・1978年2月1日~4月19日:全米ツアー ・1978年6月23日:オランダ、ロッテルダムでのフェスティバルにボブ・ディランバンドと共に出演・1978年7月1日~7月15日:短期ヨーロッパツアー(ボブ・ディランとのフェスティバル出演を含む)≪1978年8月~9月:アルバム「BACKLESS」のレコーディング≫ ≪1978年11月1日:アルバム「BACKLESS」リリース≫・1978年11月5日~12月7日:ヨーロッパ・ツアー ←★ココ★ ・1978年12月11日:ロンドン、ディングウォールでのマディ・ウォータースのコンサートに飛入り参加 大ヒットしたアルバム「SLOWHAND」を受けて、同じイギリス人プロデューサー、グリン・ジョンズの制作でレコーディングし、終了後僅か2ヵ月でリリースした新作「BACKLESS」を引っ提げてのヨーロッパツアー中の一公演であったこと、そのツアー序盤の公演であったことがお判りいただけると思います。この年を締めくくり、アルバムのプロモーションに大きく貢献する重要なツアーでした。このツアーは、いつもの航空機移動に飽きたクラプトンがヨーロッパならではの趣向ということで発案した、有名なオリエント急行列車を借り切って全公演地を回ったというものでした。オープニング・アクトは、敬愛するブルースマン、マディ・ウォータースにお願いして務めてもらったという、クラプトンにとっては嬉しい状況もありました。新鮮な気持ちでやる気満々だったことが窺えます(このツアーはクラプトンの意向により、ドキュメンタリーとして映像収録され、「ERIC CLAPTON’S ROLLING HOTEL」のタイトルで当時公開が予定されていましたが、残念ながら現在まで未公開のままです)。このツアーの聴きどころは、アルバムのレコーディング時には在籍していたセカンド・ギタリスト、ジョージ・テリーを解雇し、デレク&ザ・ドミノス時代と同じ編成の4ピースバンドで行われたことでした。ギターがクラプトン一人になったということは、それだけ彼のパフォーマンスに占める比重、重要度が増したということです。アルコール中毒進行中にもかかわらず、その重責を彼自らが求めたということで、このツアーは注目されたわけです。さらに後になって判ったことですが、セットリストがツアー序盤とそれ以降では大きく異なっていたことも、このツアーの魅力でもありました。前述しましたように、ごく初期の公演のみで、アルバム「BACKLESS」からのナンバーを多く採り上げたのです。中盤以降には当該アルバムからのナンバーは極端に減っていき、オールドブルースや前回ツアーのレパートリーが中心となった、「いつものツアー」といった様相を呈していきます。この日にも「BACKLESS」は4曲もプレイしています(If I Don't Be There By Morning、I'll Make Love To You Anytime、Tulsa Time、Early In The Morning)。特にI'll Make Love To You Anytimeはライブバージョンはこのツアーでしか聴けない、レアなJ.J.ケイルカバーです。「隠れた名盤」的に評価の高いこのアルバムのファンにとっては堪らない音源と言えるのではないでしょうか。新鮮な試みだったのは、1975年以来となるLaylaをオープニングに持ってきたことでした。しかもLaylaを始め、全曲のバッキングコーラスは、何とドラムのジェイミー・オールデイカーが務めたという驚きの展開もありました(これが意外に上手いんです)。さらにはLaylaでは、あのメインフレーズはオルガンのディック・シムスが奏でるという意外なアレンジも聴けます。このように、11月下旬に終了したこのツアーの最終形、及びこれまでの5人編成のツアーから考えれば、イレギュラー尽くしの内容だったことが判ります。しかも貴重度のみならず、音質が抜群に良いのです。「タルサ・トップス」を起用していた時代で、4ピースバンドでライブを行なったのはこのツアーだけでした。タルサ・トップスは、翌年セカンドギタリストとしてクラプトンが同じイギリス人のアルバート・リーを加入させてから全員解雇されることになります。74年以降のレイドバックしたこのグルーヴはタルサ・トップスでしか出せないものだったと思います。デレク・アンド・ザ・ドミノスと同じ編成に立ち返ったクラプトンのやる気が全面に出たツアーでした。クラプトンファンの方々にはこの音源は是非とも聴いていただきたいと思います。Vorst Forest National, Brussels, Belgium 19th November 1978 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc:1 (46:43) 1. Intro. ★0:09 キュル音 そのまま残しました。2. Layla 3. Worried Life Blues 4. If I Don't Be There By Morning 5. Wonderful Tonight 6. I'll Make Love To You Anytime 7. Double Trouble Disc:2 (38:23) 1. Badge 2. Tulsa Time 3. Early In The Morning 4. Cocaine ★最後にキュル音が連発するが残しました。5. Crossroads Eric Clapton - Guitar, Vocals George Terry - Guitar Dicks Sims - Keyboards Carl Radle - Bass Jamie Oldaker - Drums Marcy Levy - Vocals, Harmonica