初のソロ・ツアーを実現させた1989年のポール・スタンレー。そのフルショウをリアル体験できる極上ライヴアルバムが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1989年3月6日トロント公演」。その一部始終を真空パックした密着オーディエンス録音です。キャリアのほとんどをKISSに捧げつつ、ときおりソロ公演も行ってきたポール。ほとんどは単発ステージでしたが、これまでにツアーも三度行っています。良い機会でもありますので、まずは彼のソロ・ツアーをオールタイムで俯瞰してみましょう。“ONE NIGHT STAND Tour”・1989年:北米(27公演)←★ココ★“LIVE TO WIN Tour”・2006年:北米(16公演)←※公式ONE LIVE KISS・2007年:豪州(11公演)“PAUL STANLEY'S SOUL STATION”・2015/2016年:北米(3公演)←※PASADENA 2016・2018年:日本(6公演)以上の3回。当店では最初のソロツアー“ONE NIGHT STAND Tour”を伝える映像作『TOAD'S PLACE 1989』も定番となっていますが、もちろん本作は別公演。さらに日程をフォーカスし、それぞれの位置関係も確かめておきましょう。“ONE NIGHT STAND Tour”・2月15日ー3月4日(15公演)*3月6日:トロント公演 ←★本作★・3月8日ー11日(4公演)*3月12日『TOAD'S PLACE 1989』・3月26日ー4月3日(6公演 そんなショウを伝える本作は、クリアで力強い名録音。音色的にサウンドボードと間違えたりはしませんが、その聴き応えはFM放送級。輪郭までくっきりと鮮やか芯が真っ直ぐ届き、ディテールも超鮮明。何より演奏音もヴォーカルも密度たっぷりでスカスカ感がまるでなく、距離をまったく感じない。恐らくは会場自体が狭いのだと思いますが、「ポールがすぐ目の前にいる」というリアルな密室感がスゴいのです。また、その密室感を更に高めているのが現場の大合唱。隣席の嬌声に悩まされるような録音では(決して!)ないのですが、KISSナンバーでは四方八方から唱和が壁のようになって押し寄せる。もちろん、間近なステージ演奏ともシンクロした唱和は凄まじい高揚感を醸し、そのド真ん中にいる至福の体験ができる。寡聞に実際の会場規模は分からないのですが、クラブ的な密室の旨みが最大限に味わえるのは間違いありません。そんなプライベート・サウンドで描かれるのは、貴重なソロのフルショウ。1978年のソロアルバムはもちろん、KISSナンバーも美味しいレア曲が選ばれている。早速、セットを整理しておきましょう。70年代(9曲)・"SOLO ALBUM":Tonight You Belong To Me(*)/Wouldn't You Like To Know Me(*)/Goodbye(*)・"LOVE GUN":I Stole Your Love/Love Gun・その他:I Want You/C'mon And Love Me/New York Groove(★)/Detroit Rock City 80年代(9曲)・"CRAZY NIGHTS":Crazy Crazy Nights/Reason To Live(*)・その他:Tears Are Falling/Heaven's On Fire/Hide Your Heart/I Still Love You/Lick It Up/Let's Put the X in Sex(*)/Communication Breakdown(*)※注:「★」印は『TOAD'S PLACE 1989』で聴けなかった曲。「★」印は要注目のレア曲。……と、このようになっています。KISSでもソロ曲をやったことはあるのですが、それも長い歴史でもほんの数回ですし、アコースティックのコンベンションやクルーズ・イベントといった特殊事情のものばかり。ソロ公演の本作は、きっちりエレクトリックでバンド演奏してくれる(その一方「New York Groove」はあくまでお遊び的)。ベスト盤『SMASHES, THRASHES & HITS』の「Let's Put the X in Sex」やLED ZEPPELINのカバー「Communication Breakdown」もKISSではなかなか望めないセレクトです。ボブ・キューリックやエリック・シンガーなど、縁の深いミュージシャン達と正道ハードロッキンにブチかました“ONE NIGHT STAND Tour”。本家と似て非なる「準KISS」とも言うべきフルショウを極上体験できるライヴアルバムです。KISSファンなら誰でも楽しめるけど、本家では望めないレア曲と密室体験がギュウ詰めになった2枚組。「1989年3月6日トロント公演」の極上オーディエンス録音。クリアで力強い名録音で、その聴き応えはFM放送クラス。輪郭までくっきりと鮮やか芯が真っ直ぐ届き、ディテールも超鮮明。何より演奏音もヴォーカルも密度たっぷりでスカスカ感がまるでなく、距離をまったく感じない。ボブ・キューリックやエリック・シンガーなど、縁の深いメンバー達と本家KISSでは望めないレア曲も披露する「準KISS」なライヴアルバムです。Heaven, Toronto, ON, Canada 6th March 1989 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND Disc:1 (42:11) 1. Intro 2. I Stole Your Love 3. I Want You 4. Tears Are Falling 5. Tonight You Belong To Me 6. C'mon And Love Me 7. Wouldn't You Like To Know Me 8. Heaven's On Fire 9. Hide Your Heart 10. I Still Love You Disc:2 (40:39) 1. Band Introductions 2. New York Groove 3. Crazy Nights 4. Reason To Live 5. Lick It Up 6. Put The 'X' In Sex★ 7. Love Gun 8. Good-Bye9. Communication Breakdown★10. Detroit Rock City Paul Stanley - Vocal, Guitar Bob Kulick - Guitar Gary Corbett - Keyboard Dennis St. James - Bass Eric Singer - Drums