74年初来日大阪公演のサウンドボード録音の決定版!1974年11月5日の大阪厚生年金会館公演と言えば、クラプトンファンにはもはや定番というべき、スタッフから流出したPAアウトのステレオ・サウンドボードソースが存在します。優良音源、しかも初来日をサウンドボードで捉えたものとして、過去には様々なレーベルからCD化されてきました。当店でも4CD盤「OSAKA 1974」に含まれる2CDで過去最高音質、最長版の当音源をリリース致しました。これが最高峰と考えていたところ、このたびかのGraf Zeppelinが、当店が新たに入手した過去最高クオリティのマスターからリマスターをしてくれたのです!Graf Zeppelinによるリマスターのポイントは、既発盤ではどれも左右に偏っていた位相を修正し、初めてセンター定位で聴けるようになったことです。それに加え、PAアウトだったため、元々あったカット部分を同日のオーディエンス録音の最高峰と称されるOGレーベルの「Tour 74」を最良の状態でアナログ落としした当店「Tour 74」で補填しました。その結果、4CD盤「OSAKA 1974」を超え、ヒスも少なく、かつ細部での音の回転ムラもなく、間違いなく現状ベストの音源となりました。はっきり言いまして、これは凄いです!これ以上の「1974年11月5日」は出てこないでしょう。さらに今回、本作にはレアなボーナストラック3曲を収録。これは当店独自制作による「サウンドボードとオーディエンスのマトリクスミックス」です。PAアウトのSBDの臨場感のなさをAudが補い、当時のリアルなムードを再現しています。このボーナストラックもお楽しみいただけると思います。クラプトン、29歳。初めて大阪のファンの前に姿を見せた伝説の一日を本作でじっくりご鑑ください。大阪初日公演ならではのレアで代表曲満載のセットリスト ここでこの大阪公演が、この年のクラプトンの活動においてどのような位置づけだったのか、そこを見ていきましょう。・1974年6月19日、20日:全米カムバックツアーのため、北欧にてウォームアップ・ギグ・1974年6月28日~8月4日:全米ツアー≪1974年8月5日:アルバム「461 OCEAN BOULEVARD」リリース≫ ・1974年8月~9月:アルバム「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」をマイアミにてレコーディング・1974年9月28日~10月6日:第2回全米ツアー して74年のジャパンツアーは、ツアーとは言え、計5回のみでした。ここで当時の日程と会場を記しておきましょう。・10月31日、日本武道館 - 「BUDOKAN 1974 FIRST NIGHT」・11月1日、日本武道館 - 「BUDOKAN 1974 2ND NIGHT」・11月2日、日本武道館(追加公演) - 「BUDOKAN 1974 3RD NIGHT」・11月5日、大阪厚生年金会館 ←★ココ★ -本作、「OSAKA 1974 (SBD)」・11月6日、大阪厚生年金会館 - 「OSAKA 1974 2ND NIGHT」*「」は当店からリリースの高音質タイトル・1974年11月27日~12月5日:ヨーロッパ・ツアー 6月からのカムバック全米ツアーを大成功に収め、キャリアの再出発に自信を持ったクラプトンは、早々と次作「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」のレコーディングを行ない、またすぐに二度目のアメリカン・ツアーに出ました。そして10月末、未踏の地日本に降り立ったのです。この日本公演では、この年前半の全米ツアーとはいろいろな点で様相が異なっていました。セットリストにはニューレコーディングを終えたばかりの「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」からのナンバーが組まれました。早くファンに新曲を聴かせたかったのだと思われます。 本公演でもBetter Make It Through TodayとSinging The Bluesを披露しています。東京、大阪の二大都市を回っただけの少ない公演数でしたが、セットリストは連日変化しました。当時の大阪厚生年金会館は、大阪フェスティバルホールと並び、名だたるコンサートホールとしてクラシックでも使用されるほどの施設でした。それは設備の良さに加え、キャパ二千五百人程度という、ちょうどよい広さゆえの音の鳴りが評価されていたものです。大阪に先駆けた東京公演ではチャップリンのSmileで始めたステージでしたが、ここではLet It Growをオープニングに持ってきています。しかもレコードとは異なり、クラプトンのギターストロークのイントロからスタートです。現在ではクラプトン1人による弾き語りナンバーとして定着しているDriftin' Bluesが、エレクトリックでバンド演奏されていたというのもレアですし、当時から人気曲で、この曲を聴きたいがために連日東京公演に駆けつけたファンもいた中、ようやく武道館最終日で演奏されたPresence Of The Lordをあっさりとこの日にセットインしてくれていたのも嬉しいことでした。また当時はクラプトンが意図的に嫌って演奏しなかったLaylaのピアノコーダの替わりに同曲の後半部にジョイントしていたエヴァリー・ブラザーズのスタンダードナンバーAll I Have To Do Is Dreamを何とこの日はBadgeの後半にジョイントしており、Laylaはテーマコーラス部のみで終了するという変則パターンもあります。当時のライブ評は「クラプトンはあまりギターを弾かず、ジョージ・テリーに任せていて、期待はずれだった」というもので、長年これが定説になっていましたが、本盤を聴いていただくと、それが明らかな誤りであったことがお判りいただけるでしょう。Tell The Truth、Presence Of The Lord、I Shot The Sheriff、Badgeにおける圧倒的な演奏を聴いてください。スローハンド奏法炸裂の弾き捲りプレイが聴かれます。前半にはカムバック作「461 OCEAN BOULEBARD」のナンバーをいい感じで散りばめながら、Badgeでクリーム時代、Presence Of The Lordでブラインド・フェイス時代、Tell The Truth、Laylaでデレク&ザ・ドミノス時代を思い起こさせてくれるという心憎いセットになっていたのです。また、オープニングをマーティンを抱えてのアコースティックナンバーで始めたところは全米ツアーと変わりませんが、当時の日本のファンはカントリー歌手のように、クラプトンがスタンディングのアコギ一本でコンサートを始めるとは夢にも思っていなかっただけに、衝撃的でした。サウンドボードの方でお聴きいただくと、マーティン「ロングワース」で奏でられる1ストローク1ストロークが素晴らしく生々しいサウンドで響いてきます。まさに心を捉えるマーティンサウンドです。そして全米ツアーと決定的に違ったのは、使用したギターでした。エレクトリックセットにチェンジすると、クラプトンはそれまで誰も見たことがないシェイプのギターを肩から提げたのです。そう、1957年に世界で17本しか製造されなかったというヴィンテージのギブソン・エクスプローラです。しかも前所有者によるウォーターダメージのため、テールエンドをカットした独特のシェイプでした。このギターを終始使用し、丸みのある艶やかなトーンでクラプトンはステージを務め切ったのでした。このギター本来の何とも言えないファットで温かみと深みのあるトーンが、本作では忠実に捉えられていることも注目です。この全貌をGraf Zeppelinによる新サウンドボードマスターのリマスターと伝説のOGレーベル「Tour 74」のオーディエンスマスターで捉えたのが本作なのです。何よりも貴重なのは、「Tour 74」の良好な音質でアンコールのSinging The Bluesが完全収録されていることでしょう。サウンドボードマスターでは未収録になっていたこの曲を、オーディエンスマスターから補填した完全版としてお聴きいただけます。この日のクラプトンは、べろべろに酔って敢行した全米ツアーに比べ、アルコールの影響はほぼ感じられない好調ぶりを示しています。プレイに落ち着きがあります。そこに奏でられるエクスプローラのサウンドが堪りません!この日は、初来日5公演の中でも屈指のハイクオリティ・パフォーマンスが聴けた日でした。新たに当店が入手した最長のサウンドボードマスターをGraf Zeppelinがリマスター&OGレーベルによる伝説の最高オーディエンス録音盤「Tour 74」を駆使した1974年大阪初日公演の決定版タイトルが本作です。サウンドボード&オーディエンスのマトリクスミックスを実現した心憎いボーナストラック 今回のリリースに際し、最高音質のサウンドボードマスターとオーディエンスマスターが揃ったことから、当店独自のボーナストラックを制作しました。両者のマトリクスミックスです。なぜこれを制作したかと言う理由を述べます。本作の元となったサウンドボードマスターは、PAアウトと呼ばれるPA卓での録音のため、楽音のみが収録されており、オーディエンスの歓声や拍手はクラプトンや女性コーラスのマイクを通してのみ微かに入っているという状態でした。従いまして音質はドンピカの素晴らしいものなのですが、臨場感に欠けました。特に初来日、初登場となった大阪でファンが狂喜する様子はイマイチよく?めませんでした。そこで何とか当時の興奮を伝えられないか、と考えて制作してみたという訳なのです。最前列録音により、オーディエンス録音では最高音質を誇るとされるOGレーベルの「On Tour 74」の最良デジタル盤が実現できましたので、これをマトリクスミックスしたところ、生々しい楽音に興奮するオーディエンスの様子が手に取るように分かるバージョンとなりました。特にLet It Growは、曲名が判った瞬間の周りのオーディエンスの興奮度には凄いものがあります。49年前(ほぼ半世紀も前です)、「当時の興奮度はこんなだったんだなあ」と感慨深く聴いていただければと思います。リマスター・メモ ★既発とは別枝葉のSBを収録。ヒスも少なく、かつ細部での音の回転ムラもなく間違いなく現状ベストの音源 ★位相修正され初めてセンター定位で聴ける*既発はどれも左右に偏っていた ★カット部をAudで補填(下記参照)。Singing The Bluesはピッチ修正と低周波ノイズ除去がされております。 ★ボーナスにSBとAudのマトリクスを3曲収録。AudはOG盤アナログ落とし版「Tour 74」を使用。Koseinenkin Kaikan, Osaka, Japan 5th November 1974 STEREO SBD(UPGARDE) Disc 1 (66:40) 01. Intro. 02. Let It Grow 03. Can't Find My Way Home 04. Better Make It Through Today 05. Tell The Truth 06. Driftin' Blues 07. Willie And The Hand Jive 08. Get Ready 09. Let It Rain ★5:56-6:45(曲間) 4CD盤のAudで補填 10. Layla Disc 2 (55:38) 01. Presence Of The Lord 02. I Shot The Sheriff 03. Badge 04. All I Have To Do Is Dream ★2:25以降(曲間) Tour 74のAudで補填 05. Singing The Blues ★丸ごとTour 74のAud ★★Bonus Tracks SB+Audience Matrix ★SBとTour 74のステレオAudをマトリクス!これは非常に良いです 06. Let It Grow 07. Can't Find My Way Home ★Audが最後若干早めに消えます 08. Let It Rain Eric Clapton - guitar / vocals George Terry - guitar / vocals Dick Sims - keyboards Carl Radle - bass Jamie Oldaker - drums Ivonne Elliman - vocals Marcy Levy - vocals / harmonica STEREO SOUNDBOARD RECORDING