画期的な4連作プロジェクト『I AM THE MOON』を送り出し、4年ぶりの来日を果たしたTEDESCHI TRUCKS BAND。今まさに遂行中のジャパン・ツアーを速報する超極上オリジナル録音セットが2種同時リリース決定です。本作は、来日レポートの第一弾。「2023年10月18日/20日:東京ドームシティホール」公演の超極上オーディエンス録音です。今週の同時リリースは、2タイトルで東京4公演を完全レポート。まずは、ツアーの進行状況と本作の構成を日程で確かめてみましょう。・10月18日:東京ドームシティホール ←★本作DISC1-2★・10月20日:東京ドームシティホール ←★本作DISC3-4★・10月21日『TOKYO 2023 3RD & 4TH NIGHTS』・10月22日『TOKYO 2023 3RD & 4TH NIGHTS』・10月24日:Zepp Nagoya・10月25日:あましんアルカイックホール 以上の全6公演。本作は「フル録音2枚組×2公演」で“初日+2日目”を完全収録した4枚組なのです。そんな現場を真空パックした本作は、まさに極上の銘品。実は2公演で録音家が違っており、「初日(DISC 1-2)」は名盤も数多く手掛けてきた歴戦の達人。逆に「2日目(DISC 3-4)」は今話題を集めている新名人でして、特にエリック・クラプトンでツアー最高音質と話題になった『BUDOKAN 2023 DAY 6』の人物、と言えばピン来る方も多いのではないでしょうか。もちろん録音家/ポジションも違っていればサウンド個性も異なって来るわけですが、総じて言えるのは「まるでサウンドボード」。ヘッドフォンで耳を澄ませるとホール鳴り成分も感じられはしますが、それを食い破るような芯は力強く密度もたっぷり。細やかなディテールを連れながら耳元に届く演奏音やヴォーカルには距離感など微塵もありません。そんな両録音でも、あえて個性の違いを挙げるなら「初日(DISC 1-2)」は猛烈クリア&タイト。演奏音が細部の微細部までくっきりとしていて輪郭が際立ち、クリスタル・クリアな空気感に鮮やかに浮き立つ。12人に及ぶ大所帯アンサンブルにも関わらず、絡み合っても決して混じり合わないセパレート感も絶大です。それに対して「2日目(DISC 3-4)」はダイナミックでゴージャス。無意識下に感じるようなうっすらとした鳴りが芯に艶と厚みを与え、ソロやインタープレイで加熱していくアンサンブルのドラマティシズムが巨大な波になって押し寄せてくる。もちろん、こちらのセパレート感/解像度も素晴らしく、全員で盛り上がっても塊にならないからスゴい。そんなサウンド以上に両公演を大きく分けているのはセットリスト。TEDESCHI TRUCKS BANDは常に多彩なレパートリーの日替わりセットで楽しませてくれますが、本作は2公演で1曲も被らないという徹底ぶりなのです(もっと言いますと3日目まで被りゼロでした)。ここでは4枚組で1作品と捉え、両公演を合わせ、総合で整理しておきましょう。アイ・アム・ザ・ムーン(11曲)・I・クレッセント:Hear My Dear/Fall In/I Am The Moon/Circles 'Round The Sun/Pasaquan・II・アセンション:Playing With My Emotions/Ain't That Something/La Di Da・III:ザ・フォール:Emmaline/Yes We Will・IV・フェアウェル:Soul Sweet Song その他(9曲)・メイド・アップ・マインド:Part Of Me/Made Up Mind/Idle Wind・レット・ミー・ゲット・バイ:Let Me Get By/I Want More/Anyhow・その他:Just Won't Burn/Midnight In Harlem/Learn How To Love カバー(11曲)・初日:Bell Bottom Blues(DEREK AND THE DOMINOS)/Outside Woman Blues(ブラインド・ジョー・レイノルズ)/I Walk On Guilded Splinters(ドクター・ジョン)/Beck's Bolero(ジェフ・ベック)・2日目:Woman To Woman(ジョー・コッカー)/Keep On Smilin'(WET WILLIE)/I Can't Make You Love Me(マイク・リード)/Feel So Bad(チャック・ウィリス)/Dreams(THE ALLMAN BROTHERS BAND)/I Wish I Knew(ビリー・テイラー)/Show Me(ジョー・テックス)……と、このようになっています。まとめるとバランスが取れていますが、1公演ずつでは個性的。例えば「初日(DISC 1-2)」のポイントは『I: CRESCENT』の完全再現。開演から『I AM THE MOON』シリーズの第一弾を曲順もそのままに5曲丸ごと演奏するのです。「初日」は基本的にオリジナル重視でもありますが、カバーではジェフ・ベックの「Beck's Bolero」も披露しています。代わっての「2日目(DISC 3-4)」は逆にカバーが増量。ショウの約半分(7曲/15曲)がカバーです。そして『I AM THE MOON』の新曲セレクトも丸っきり異なり、『II: ASCENSION』『III: THE FALL』を濃縮したスタイルになっています。以上、全31曲・4時間13分18秒に及ぶ超極上ライヴアルバムです。『I AM THE MOON』プロジェクトも大胆な試みでしたが、それに伴うライヴも極めて挑戦的。さすが「地上最強のライヴバンド」の誉れ高きTEDESCHI TRUCKS BANDです。脂の乗りきった彼らの最新2日間を名手サウンドで完全体験できる4枚組。「2023年10月18日/20日:東京ドームシティホール」公演の超極上オーディエンス録音セット。どちらも「まるでサウンドボード」を地で行く極太&ド密着サウンドのオリジナル録音で、「初日(DISC 1-2)」は猛烈クリア&タイト、「2日目(DISC 3-4)」はダイナミックでゴージャスな個性も美味しい。セットは2日間でダブり一切なしの全31曲が披露され、特に「初日」は冒頭から『I: CRESCENT』が 全再現が楽しめます。Tokyo Dome City Hall, Tokyo, Japan 18th & 20th October 2023 ULTIMATE SOUND(from Original Masters) Tokyo Dome City Hall, Tokyo, Japan 18th October 2023 Disc:1 (71:02) 1. Intro 2. Hear My Dear 3. Fall In 4. I Am The Moon 5. Circles 'Round The Sun 6. Pasaquan 7. Just Won't Burn 8. Part Of Me Disc:2 (65:06) 1. Bell Bottom Blues 2. Outside Woman Blues 3. Let Me Get By 4. I Walk On Guilded Splinters 5. Midnight In Harlem 6. I Want More 7. Beck's Bolero 8. Soul Sweet Song 9. Made Up Mind Tokyo Dome City Hall, Tokyo, Japan 20th October 2023 Disc:3 (64:21) 1. Intro 2. Woman To Woman 3. Playing With My Emotions 4. Ain't That Something 5. Emmaline 6. Keep On Smilin' 7. Yes We Will 8. Idle Wind 9. I Can't Make You Love Me 10. Learn How To Love Disc:4 (52:49) 1. La Di Da 2. Feel So Bad 3. Anyhow 4. Dreams 5. I Wish I Knew (How It Would Feel To Be Free) 6. Show Me