2026年6月24日、デヴィッド・クレイトン・トーマス永眠。84歳でした。死因は公表されていませんが、トロントの病院で静かに息を引き取ったと伝えられ、大きな苦しみのない最期だったそうです。BLOOD, SWEAT & TEARSの黄金期を支え続けた不世出のヴォーカリストでした。英国に生まれ、カナダで育ち、やがてニューヨークでバンドに迎えられたクレイトン・トーマス。彼が加わって放たれた2nd『BLOOD, SWEAT & TEARS』は全米チャートを7週にわたって制し、『ABBEY ROAD』を退けてグラミーの最優秀アルバム賞に輝きました。「Spinning Wheel」「You've Made Me So Very Happy」「And When I Die」??今なお歌い継がれ 名曲の数々は、すべて彼の喉を通って世界へと届けられた。時代を席巻し、時に時代に翻弄されながらも、ブラス・ロックという鉱脈を切り拓いた立役者。その声が永遠に沈黙してしまいました。その偉大なシンガーを偲ぶため、タイトルをリリース致します。いずれも、彼が確かにそこで歌っていたという事実を、生々しい記録として今に伝えてくれる貴重なアイテム。どうぞ、心ゆくまでクレイトン・トーマスとの想い出を噛みしめてください。本作は、そんな2連作の1つ。「1970年9月20日アムステルダム公演」のFMサウンドボード録音です。名門コンサートホール、コンセルトヘボウでのステージを捉えた一夜の記録で、この頃のBLOOD, SWEAT & TEARSは3作目『BLOOD, SWEAT & TEARS 3』を引っ提げての絶頂期。同作はこの年の6月に発売され、前作に続いて全米No.1へと駆け上がっていました。その勢いをそのまま持ち込んだ欧州ツアーの真っ只中に、本作の一夜はあったのです。まずは当時のスケジュールから、この公演の立ち位置を振り返ってみましょう。・1月28日+30日:北米#1(2公演)・2月27日~5月8日:北米#2(14公演)《6月『BLOOD, SWEAT & TEARS 3』発売》・6月18日~7月6日:欧州#1(8公演)・7月17日+25日/8月27日+28日:北米#3(4公演)・9月13日~10月1日:欧州#2(5公演)←★ココ★・10月10日~12月5日:北米#4(15公演)ベスト・マスターで綴る気品のヴィンテージ・サウンド これが1970年のBLOOD SWEAT & TEARS。本作のアムステルダム公演は、アルバム発売から約3ヶ月を経た「欧州#2」の2公演目にあたります。初日のストックホルムに続く一夜であり、この直後にはロンドンの名門ロイヤル・アルバート・ホールが控えていました。まさに、大陸を股にかけて絶頂を極めていた時期のステージなのです。そんな本作は、1970年の豊かな薫りがたゆたうヴィンテージ・サウンドボード。オランダの公共放送によってオンエアされたFM放送で、その中でも選りすぐりのベスト・マスターから丁寧にディスク化しました。このサウンドがまた格別。70年代のオランダ放送ゆえか、オフィシャル作品のような入念な作り込みはあまり感じられないのですが、それがかえって素晴らしい。飾り気を削ぎ落とした生々しさの中で、クレイトン・トーマスのヴォーカルが真正面へぐっと押し出されてくる。全体をふわりと包むのはセピア色のヴィンテージ・トーン。それでいて、ベスト・マスターだけあって鮮度は瑞々しく、ダビング痕や経年劣化の濁りはまるで感じられません。「アナログ感」と言うと、丸くくぐもった手触りを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。しかし本作は、そういうタイプとはちょっと違う。むしろ「アナログの気品」とでも呼びたい佇まい。会場に広がる拍手ひとつをとっても、まるでクラシック・コンサートのようにきめ細かく美しい。品格ある琥珀色のヴィンテージ・サウンド??それが本作なのです。初期3作を濃縮した珠玉のフルセット そんな音で描かれるのは、絶頂期のセット。最新作『BLOOD, SWEAT & TEARS 3』からの新曲を軸に、初期の名曲を惜しみなく織り交ぜた充実の一夜です。ここで、その中身を整理してみましょう。ブラッド・スウェット&ティアーズ3(6曲)・Fire and Rain(★)/Somethin’ Comin’ On/40,000 Headmen(★)/Sympathy for the Devil(★)/Lucretia MacEvil(★)/Hi-De-Ho(★)その他(7曲+α)・子供は人類の父である:I Can’t Quit Her(★)/Somethin' Goin' On (Blues: Part II)(★)・血と汗と涙:Smiling Phases/Sometimes in Winter/And When I Die/Spinning Wheel/You've Made Me So Very Happy ※注:「★」印は発掘作『LIVE AT WOODSTOCK』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。ご覧の通り、大ヒット中の『BLOOD, SWEAT & TEARS 3』からは「Hi-De-Ho」「Lucretia MacEvil」といった目玉を含む6曲を投入。さらに2ndアルバムからは「Spinning Wheel」「You've Made Me So Very Happy」「And When I Die」の必殺の3連打を含む名曲群を、デビュー作からは香り高い「I Can't Quit Her」を披露しています。同じ発掘音源でも公式の『LIVE AT WOODSTOCK』では聴けなかった楽曲がずらりと並ぶのも嬉しいところ。そして締めくくりを飾るのは、31分に及ぶ「Somethin' Goin' On / Blues ? Part II」の大熱演です。9人の猛者たちが火花を散らすインタープレイに、クレイトン・トーマスの歌声が高々と舞い上がる??絶頂期ならではの底知れぬエネルギーが、ここにはたっぷりと刻まれているのです。あの伸びやかで力強い歌声は、もう新たに響くことはありません。しかし、こうして残された記録の中で、彼は今も変わらず歌い続けています。名門コンセルトヘボウの空気を確かに震わせた、あの夜のままに。「1970年9月20日アムステルダム公演」のFM放送サウンドボード録音。ベスト・マスターから起こされたサウンドは絶品で、生々しいクレイトン・トーマスのヴォーカルが全面へ押し出され、セピア色のヴィンテージ・トーンの中に、ダビング痕も経年劣化もない瑞々しい鮮度が息づいている。初期3作を濃縮した名曲選や31分に及ぶ「Somethin' Goin' On / Blues ? Part II」の大熱演まで、絶頂期の一夜がたっぷり味わえる2枚組です。Concertgebouw, Amsterdam, Netherlands 20th September 1970 SBD Disc 1(71:43) 1 Announcer Intro 2 Fire and Rain 3 Somethin’ Comin’ On 4 40,000 Headmen 5 I Can’t Quit Her 6 Smiling Phases 7 Sympathy for the Devil 8 Sometimes in Winter 9 Lucretia MacEvil Disc 2 1 And When I Die 2 Hi-De-Ho 3 Spinning Wheel 4 You've Made Me So Very Happy 5 Somethin' Goin' On / Blues ? Part II / Announcer Outro SOUNDBOARD RECORDING David Clayton Thomas - Vocals Bobby Colomby - Drums Steve Katz - Guitar & Vocals Jim Fielder - Bass Dick Halligan - Keyboards,Trombone,Flute Fred Lipsius - Alto Saxophone, Keyboards Lew Soloff - Trumpets Chuck Winfield - Trumpets Jerry Hyman - Trombone





























