ソロ・デビュー作『LEON RUSSELL』を世に放ち、一気にロック史の主役へと駆け上がった1970年のレオン・ラッセル。その絶頂期の一夜を刻んだ大定番サウンドボードがベスト・マスターで登場です。そんな本作に記録されているのは「1970年11月20日フィルモア・イースト公演」。その伝説的サウンドボード録音です。ロック史に燦然と輝く殿堂会場での一夜であり、しかもこの日、同じステージにはまだ誰も知らない23歳のエルトン・ジョンが立っていた……のですが、その話は後ほど。まずは当時の活動概要を俯瞰し、本作のポジションに迫ってみましょう。《3月23日『LEON RUSSELL』発売》・4月9日:ハートフォード公演・6月14日:アナハイム公演・7月17日~8月7日:米国#1(11公演)《8月23日『AND THE SHELTER PEOPLE』制作開始・9月5日~12日:米国#2(3公演)・9月26日~12月5日:米国#3(17公演)←★ココ★(14公演目)殿堂会場で記録された伝説サウンドボードこれが1970年のレオン・ラッセル。3月にソロ・デビュー作を発表し、夏から初冬にかけて三度も全米を巡っている。本作のフィルモア・イースト公演は、その最終レッグ「米国#3」の14公演目にあたる一夜でした。そして、会場がまた良いのです。この年の3月27日+28日(つまり、本作の約8ヶ月前)に、レオンはジョー・コッカーの音楽監督としてフィルモア・イーストの舞台に立っていました。総勢40名規模の大所帯を束ねた『MAD DOGS & ENGLISHMEN』──あの伝説の大名盤が生まれた場所です。それから1年も経たずに、今度はソロでトリを務めるために殿堂へ帰ってきた。しかもフィルモア・イーストが閉館するのは、この夜からわずか7ヶ月後の1971年6月。長い歴史の中でも、これ以上ない「伝説の季節」を捉えた一夜だったわけです。そんな夜を伝える本作は、古くからコレクターに親しまれてきた大定番サウンドボードのベスト・マスター。冒頭にはビル・グレアム自身のアナウンスが収められており、一言目から「ここはフィルモア・イーストである」という事実が耳に飛び込んできます。肝心の音質は、ところどころにノイズの気配が残っていなくもないのですが、基本的なサウンドは「完全オフィシャル級」。サウンドボードだけに、レオンのピアノも、あのしゃがれ声も、女性コーラス隊の艶も、オルガンの唸りも、遮るもののないまま真正面から届いてくる。半世紀を越えて、なお一級品として通用する生々しさです。「生演奏版の1stアルバム」となるライヴアルバムそんなサウンドで綴られるのは、ファンにとって涙が出るようなセット。ここでその中身を整理しておきましょう。レオン・ラッセル(11曲)・A Song For You/Dixie Lullaby/I Put A Spell On You/Pisces Apple Lady/Shoot Out on the Plantation/Hummingbird/Prince Of Peace/Give Peace A Chance/Masters Of War[ボブ・ディラン]/Delta Lady/Roll Away The Stone その他(8曲)・レオン・ラッセル・アンド・ザ・シェルター・ピープル:It Takes a Lot to Laugh, It Takes a Train to Cry[ボブ・ディラン]/Crystal Closet Queen・その他カバー:Girl From The North Country[ボブ・ディラン]/Get Out of My Life, Woman[アラン・トゥーサン]/Slippin' and Slidin' (Peepin' and Hidin')[リトル・リチャード]/Sweet Little Angel[B.B.キング]/Blues Power[エリック・クラプトン]/Great Balls Of Fire[オーティス・ブラックウェル]※注:[ ]内はカバー元のオリジナル・アーティスト。……と、このようになっています。何と言っても強烈なのがデビュー作『LEON RUSSELL』からの名曲群で、全12曲中、実に11曲が演奏されている。抜けているのは「Hurtsome Body」ただ1曲だけ。つまり本作は、事実上 “生演奏版のデビュー・アルバム”。ジョージ・ハリスンやエリック・クラプトン、リンゴ・スターらの手を借りてスタジオで結晶化させたあの世界を、レオン自身のバンドが客前でそのまま鳴らしきっているのです。そこに、まだ影も形もない“次作の予告編”が紛れ込むのも美味しいところ。「Crystal Closet Queen」はこの2ヶ月前にマッスル・ショールズで録音されたばかりの未発表曲、「It Takes a Lot to Laugh, It Takes a Train to Cry」に至ってはレコーディング自体が翌1971年1月。つまりスタジオ録音よりも先にステージで鳴っていた初期バージョンです。バンドも強力。ドラムのロジャー・ホーキンス、ベースのデヴィッド・フッドという“マッスル・ショールズ・リズム・セクション”の心臓部が土台を支え、そこにドン・プレストンとジョーイ・クーパーのギター、ジョン・ギャリーのオルガン、クローディア・リネアとキャシー・マクドナルドの歌声が重なっていく。B.B.キングの「Sweet Little Angel」でドン・プレストンがリード・ヴォーカルを執る場面もあり、レオン一座らしいレヴューの香りがそこかしこに漂います。23歳のエルトン・ジョンも登場さて、さらに本作のポイントのひとつが(冒頭でも述べた)エルトン・ジョン。この11月20日+21日のフィルモア・イースト(計4公演)でレオンの前座を務めていたのが、まだ渡米間もないエルトン。8月のトルバドール公演で最前列にレオンの姿を見つけたエルトンは、後に「膝がガクガク震えた」「僕はレオン・ラッセルをコピーした。それがすべてだった」と語っている。そんな憧れの人が目の前に座っていたわけです。そしてこのフィルモア・イーストでは、今度はレオンの側が「俺のキャリアは終わりだ。こいつは俺よりずっと上手い」と漏らしたのだとか。互いが互いを見上げていた、そんな数日間でした。ちなみにエルトンが初のライヴ盤『17-11-70』を録音したのは、この夜のわずか3日前(11月17日A&Rスタジオ)。彼が最も熱かった一週間の、ど真ん中にある一夜でもあるのです。そんな二人が交差するのが、本作の幕切れ。「Roll Away The Stone」のリプライズにエルトン・ジョンが加わり、そのまま「Great Balls Of Fire」へと転がり込んでいく。ピアノを叩き、髪を振り乱す二人の姿が、音だけで完璧に見えてくる。この40年後、二人が『THE UNION』で再会することを、この時はまだ誰も知りません。『MAD DOGS & ENGLISHMEN』の8ヶ月後であり、『17-11-70』の3日前。そんなロック史の大名盤たちと肩を並べる伝説のサウンドボード・アルバムです。デビュー作をほぼ丸ごとステージ・テンションで格上げさせた歴史的ライヴアルバムの最高峰マスター。それこそ、ソロ・デビュー作『LEON RUSSELL』と並べて棚に置いていただきたい絶対盤。「1970年11月20日フィルモア・イースト公演」の伝説サウンドボード録音。古くから知られる大定番音源のベスト・マスターで、多少のノイズは残るものの基本的な音質は完全オフィシャル級。ソロ・デビュー作『LEON RUSSELL』全12曲中11曲が演奏される“生演奏版デビュー作”であり、ラストの「Roll Away The Stone」リプライズには前座を務めた23歳のエルトン・ジョンも登場。デビュー作と並べて棚に置いていただきたい絶対盤です。Fillmore East, New York, NY, USA 20th November 1970 1. Bill Graham Intro / Girl From The North Country 2. A Song For You 3. Get Out of My Life, Woman 4. Slippin' and Slidin' (Peepin' and Hidin') 5. Dixie Lullaby 6. I Put A Spell On You 7. It Takes a Lot to Laugh, It Takes a Train to Cry 8. Pisces Apple Lady 9. Sweet Little Angel (Don Preston-Vocals) 10. Blues Power / Shoot Out On The Plantation 11. Hummingbird 12. Crystal Closet Queen 13. Prince Of Peace 14. Give Peace A Chance > 15. Masters Of War > 16. Give Peace A Chance 17. Delta Lady 18. Roll Away The Stone 19. Roll Away The Stone (reprise) With Elton John 20. Great Balls Of Fire SOUNDBOARD RECORDING Leon Russell - piano, guitar, lead vocals Don Preston - guitar, vocals Joey Cooper - guitar, vocals John Gallie - organ David Hood - bass Roger Hawkins - drums Claudia Lennear - backing vocals Kathi McDonald - backing vocals Elton John - piano, vocals ★19





























