まだダークネス・ツアーの序盤に当たる6月8日に行われたライブなのですが、当店が過去にリリースした「DARKNESS STARTS HERE」や「EARLY DARKNESS」といった最初期ライブ音源と比べると、その頃にあった慎重な雰囲気は勢いへと変わっています。そのスピード感が魅力な一方で、当時の新曲群はまだまだこじんまりとした演奏が新鮮に映るのも魅力でしょう。この時点でもライブの構成はツアー前半のパターンを踏襲していて、9月にもなるとすっかり演奏されなくなってしまう「Something In The Night」を演奏している点がまた貴重。しかもその演奏の完成度が高く、この曲をまだレギュラーで演奏していたライブの新たな音源という点でも見逃せません。しかし9月ほど演奏が洗練されていない部分が多々あり、このツアーの人気の高さの秘訣と言える「Prove It All Night」はまだキーを上げてアルバムのバージョンとは大幅に雰囲気が違う荒っぽい演奏となっているのが驚きでしょう。よくここまでアレンジを変えてみせたものです(笑)。しかしそんな演奏の中でもスプリングスティーンのギターは炸裂しており、エグいほどに弾きまくる様子もまた荒々しくて新鮮に映ります。この時点ではまだまだツアー序盤であったことが証明された音源だとも言えるでしょう。そして内容だけでなく、音質の良さにも驚かれるはず。「Racing In The Street」と「Thunder Road」の間でテープのトラブルがあったことから微妙なカットが入ってしまうことと、それらの曲辺りからヒスノイズが目立つ点はマイナス・ポイントだと言えるかもしれません。しかし録音状態は非常にクリアーであり、しかもオンな音像は非常に聴きやすいものしかも高いピッチを正確にアジャストしたことで聴きやすさに拍車がかかりました。このマニアックなツアー初期音源はアイテムとしてリリースされることもないかと思いますので、是非この初回分でこの貴重音源を入手してください! Dane County Memorial Coliseum, Madison, WI. USA 8th June 1978 TRULY AMAZING SOUND Disc 1(66:25) 1. Badlands 2. Night 3. Spirit In The Night 4. Something In The Night 5. For You 6. The Promised Land 7. Prove It All Night 8. Racing In The Street 9. Thunder Road 10. Jungleland Disc 2(75:34) 1. Paradise By The C 2. Fire 3. Adam Raised A Cain 4. Mona 5. She's The One 6. Growin' Up 7. Backstreets 8. Rosalita 9. Born To Run 10. 10th Avenue Freeze Out 11. Quarter To Three