ブルース・ディッキンソン加入後初の来日公演である1982年「The Number Of The Beast」に伴う2度目の日本ツアーより、ツアー序盤に当たる11月27日の中野サンプラザ公演と、最終公演である12月2日と4日の渋谷公会堂2連続 公演を、それぞれ高音質オーディエンス録音で完全収録。先週リリースされ、その常識外れのサウンドでファンの度肝を抜いたパープルの85年武道館公演の録 音者のマスターカセットをダイレクトに使用した衝撃の3公演完全収録版。音質はどれも高音質ですが、厳密には最終日>11/27>12/2となります。 12月4日最終日公演は完全無欠の超高音質で収録されており、聴く者の度肝を抜くこと間違いなしで、メイデン・ファンにとっては本年を代表するテイクにな ることは間違いありません。この最終日のみを分断してプレスCDでリリースすべきだったのかもしれませんが、一体、この凄い音源集をどうやって扱ったら良 いのか混乱してしまうほどの最高グレードのサウンドで収録されています。若きブルースの圧倒的な歌唱、疾走感抜群の超絶バンド・アンサンブル、そして更に 本盤をより魅力的な1枚にしているのが観客の熱いリアクションです。曲間の絶叫、そして各曲で聴ける若き観客の迸るような熱気と大合唱はそれだけで、ファ ンは涙して聴き入ってしまうのではないでしょうか。最終日は観客の歓声も手拍子もラウドですが、楽音がそれ以上に大きめに録音されているので、全体的には 最高のサウンド・バランスで、この圧巻のライブを楽しむことができます。おそらく世界中のメイデン・コレクターの話題をさらうであろう大別格録音タイト ル。全編、これ全てが聴き所と言っても過言ではない程の奇跡的な瞬間・瞬間をたっぷりと堪能することができます。よくぞ、この音でこの公演を録り切ってく れたと、誰もがテーパーに感謝することでしょう!勿論、東京2日目公演の11月27日の音質も同一テーパーによる録音ですので質が悪いはずはなく、平均水 準をはるかに上回る高音質で収録されていますし、渋谷公会堂初日の12月2日公演も、リミッターのかかり具合によっては一部アンコールで聴き辛い箇所もあ るものの、こちらも通常のオーディエンス録音で考えれば総合的には十分な高音質と言えます。演奏面で特に興味深いのがスティーブ・ハリスとクライブ・バー のコンビネーションによるリズムプレイで、83年以降のニコ・マクブレインとはまるで質感・タイム感覚・ドラム奏法が違うので、非常に新鮮に聴き入ること ができます。22 Acacia Avenueに続く7分以上のドラムソロも、ある種の感慨をもって聴き入ってしまうことでしょう。メインセットの締めのThe Phantom Of The Opera、Iron Maidenも最高ですが、4回ものアンコールに応えるバンドの熱演と観客の熱狂ぶりがこれまた素晴らしく、ハードロック・ブートとしては、これ以上ない ような最高のドキュメントになっています。(最終日はアンコールでブルースが「バナナをありがとう」と言ってます。)ファーストアンコールは Running Freeで、セカンドEがSanctuary~Drifter、サードEがProwler(観客が歌詞を大合唱しているのが凄い)、そして4回目のアン コールがモントローズのカバーI Got The Fireです。更に最終日はProwlerの前にブルースの「ホワイト・クリスマス」の独唱、そして Smoke On The Waterのフル・カバー演奏を聴くことができ(荒い演奏ですが、とても楽しいテイク)、実に5回ものアンコールに応えると言う、全てが計算尽くされた現 代のライブでは考えらないような、生々しいショウを実にリアルな高音質サウンドで楽しめます。