英国女王から「ナイト」の爵位を与えられ、新作『KEEP ME SINGING』も好調なサー・ヴァン・モリソン。全英チャート4位は『MAGIC TIME』以来11年ぶり、全米チャートに至ってはキャリア最高位となる9位に輝きました。そんな『KEEP ME SINGING』の発売日前日に行われた極上プロショットがリリース決定です。本作が撮影されたのは「2016年9月29日ロンドン」。“BBC RADIO THEATRE”でのスタジオライヴですが、ギャラリーも入場させたコンサート形式のパフォーマンです。とにかく素晴らしいのが極上を究める映像美。最新デジタル、それも天下のBBC放送ですから極度の高画質なのは当たり前ですが、さらに自局スタジオだけに照明も演出も完璧にコントロール。間接照明を活かしたほの暗いさがムードを漂わせつつ、細部の細部までクッキリと鮮やか。入念にカメラリハーサルしたであろう完璧なカット割りも含め、“映像作品”としての格調も高い美麗映像。もちろん、サウンドも鉄壁で完全オフィシャル級。何から何まで磨き上げられた美品なのです。そのクオリティで描かれるショウがまた、何とも素晴らしい。テーマとなっているのはリリースを翌日に控えた新作『KEEP ME SINGING』で、この日はアルバムの約半数となる6曲がフォーチュア。オープニングから新曲「Too Late」で始める念の入れようです。それだけで“目で観るKEEP ME SINGINGの世界”が堪能できるわけですが、それだけでもありません。新曲群の合間を縫うように歌われる過去のレパートリーも豪華で、THEMナンバーやソロデビュー曲「Brown Eyed Girl」と言った60年代はもちろんのこと、70年代の「Wild Night」「Jackie Wilson Said」、80年代の「Cleaning Windows」「In The Garden」、90年代の「Enlightenment」、2000年代の「Magic Time」等々など、キャリアから広く選曲されている。珍しい「Carrying A Torch」も披露されますが、やはり目を惹くのはTHEMのメドレー「Baby Please Don't Go/Don't Start Crying Now/Here Comes The Night」。「Gloria」がないのは少々、意外な気もしますが、直後に新曲「Every Time I see A River」を配した構成も相まって、長いキャリアの重みが滲む。“これまでの歩み”と“新たな一歩”を自然に行き来するショウで魅せてくれるのです。キャリア50年、生誕70年を超え、今なお弛まぬ歩みを刻むヴァン・モリソン。最新技術で彼の歴史を76分に凝縮したような極上映像です。『KEEP ME SINGING』の側らに置いても良し、秋の夜長の供にも最高の1枚。 Live at BBC Radio Theatre, London, UK 29th September 2016 PRO-SHOT (75:40) 1. Too Late 2. Magic Time 3. Wild Night 4. Baby Please Don't Go/Don't Start Crying Now/Here Comes The Night 5. Every Time I see A River 6. Cleaning Windows 7. Let It Rhyme 8. Whenever God Shines His Light 9. Sometimes We Cry 10. Going Down To Bangor 11. The Pen Is Mightier Than The Sword 12. Keep Me Singing 13. Enlightenment 14. Carrying A Torch 15. Brown Eyed Girl 16. Jackie Wilson Said 17. In The Garden PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx. 76min.