“ウッドストック99”は、もうひとつ別の顔“大暴動”でも知られるフェス。そこで歴史的な舞台の“ウラの顔”を特集する映像集。“ウッドストック99”の最終日には大暴動が発生。ニューヨーク市警の機動隊まで出動する騒ぎとなりました。その原因は、儲けを狙いすぎた運営。「飲食物の持ち込み禁止」を謳うまではありがちですが、20万人を動員する巨大フェスにも関わらず、入場時に身体検査をしてまで没収。場内ブースで高額(ペットボトルの水が4ドル、ピザ1人前が12ドル)で買わせていたのです。そこに水道やトイレの不足が重なり、観客のイライラは募るばかり。対応するスタッフやセキュリティも不足していたことで、怒りにまかせた観客が略奪を始め、暴動へと発展してしまったのです。一般に、暴動は大トリRED HOT CHILI PEPPERSで発生したと思われておりますが、MEGADETHのステージではすでに巨大な火柱が立ち、警察も介入。生中継を行っていたMTVは安全のためにスタッフを撤収させるほどの事態となりました。本作は、そんな暴動の模様を集めた映像集なのです。本作に収められているのは、現場で一般人が撮影していた映像や当時のニュース番組、暴動をネタにしたアニメーション。それにMETALLICA、MEGADETHのインタビューも収録しています。両雄のインタビューは主に音楽的な話ですが、凄まじいのは“暴動の現場”。戦場のように炎の柱が何本も上がるニュース映像も異様な迫力ですが、圧倒的なのは現場に居合わせた観客撮影の映像。キャンプ・ファイヤーのように嬉々として機材を破壊し、鉄塔によじ登り、トレーラーを燃やしている。グッズ売り場での略奪シーンも出てくるのですが、顔を隠すでもなく。段ボール箱ごとガンガン持ち去っていくのです。そして、一夜明けた現場は凄惨。朝靄とも煙とも付かないくすんだ世界に機動隊がたむろし、一面は荒れ果てたゴミの山。ニューヨーク市警の発表によると、少なくとも4件のレイプ事件が起き、7人が逮捕されたそうです。正直なところ、暴動の最中では“悪ふざけの壮大な延長”という感じなのですが、一夜明けた光景は、それでは済まされない惨状なのがよく分かる。そして、暴動を報じるニュース映像も悲劇・悲惨をフィーチュア。泣き崩れる女性の写真を報じ、現場インタビューでも恐怖が語られる……。後に公式にも映像作品化されたフェスですが、そこでは動は丸ごとカット。“ラヴ&ピース”が30年後に蘇ったような作りでした。しかし、METALLICA・MEGADETHが居合わせた本当の現場は、そんなものではなかった。大暴動の真実を、60分にわたって見せつける衝撃映像。 *WOODSTOCK '99: RIOT DOCUMENTARY 01. Documentary Footage #1 02. Simpsons Animation 03. Documentary Footage #2 04. Documentary Footage #3 05. Documentary Footage #4 06. Documentary Footage #5 07. News Program #1 0. News Program #2 09. News Program #3 10. News Program #4 11. News Program #5 12. News Program #6 13. Interview #1 (James Hetfield & Jason Newsted) 14. Interview #2 (Lars Urlich & Kirk Hammett) 15. Interview #3 (Dave Mustaine & David Ellefson) ◆Documentary Footage, News Programs & Interviews etc