唯一、公式DVD化の実現していない名作オフィシャル映像が登場。史上最高峰クオリティの日本盤レーザーディスクから復刻です。その名作とは「1992年8月22日:MONSTERS OF ROCK」公演を収めたマルチカメラ・プロショット『DONINGTON LIVE 1992』です。IRON MAIDENと言えば、オフィシャルによる計画的なアーカイヴ事業が盛んなバンド。『LIVE AT THE RAINBOW』『LIVE AFTER DEATH』『MAIDEN ENGLAND』などなど、これまでも伝統の名作をアップグレードしてDVD化。当時を復刻したツアーと共に世界を魅了してきました。そのコレクションも残るは『DONINGTON LIVE 1992』『RAISING HELL』の2作のみ。いよいよ、15年越しの巨大プロジェクトも最終章……というところで、突如、様子が変わってしまった。世界中が当然行われると思っていた2018年の復刻リリース&ツアーは行われず、代わって実現したのはゲームをテーマにした“LEGACY OF THE BEAST WORLD TOUR”。しかも、今年だけでなく2019年の続行も発表。世界中のファンが「あれ? 『DONINGTON LIVE 1992』は?」と首をかしげているのです。さらに不穏なのは、1つ前の映像作品『THE BOOK OF SOULS: LIVE CHAPTER』も映像編のリリースがなく、配信のみで終わった事。スティーヴ・ハリスも「もう誰もDVDを買う時代じゃない」と語っており、世界中で「このまま『DONINGTON LIVE 1992』のDVD化は永遠にないかも知れない……」と囁かれているのです。もちろん、そんな事があってはいけない。オフィシャルが諦めるのであれば、誰かが最高峰クオリティをDVD化しなくては……本作はそんな危機感から生まれたものなのです。そんな本作はメインとなる『DONINGTON LIVE 1992』だけでなく、アンダーグラウンドならではの美味しいボーナスも付属した2枚組。それぞれ個別にご紹介していきましょう。 【メイン・ディスク:日本盤レーザーディスク復刻】まず、メインとなるのは史上最高峰クオリティの『DONINGTON LIVE 1992』。この作品はライヴアルバム『LIVE AT DONINGTON』の映像版としてリリースされたもの。同時期の『RAISING HELL』はイレギュラーな形でDVD化もされましたが、こちらは一度も正規のDVD化が実現せず、当時のVHS/レーザーディスクのみです。そんな中で最高峰と言われているのが日本盤レーザーディスク。規格的にVHSより解像度が高く、テープ走行のムラも発生しないわけですが、さらに耐久性も大きい。テープよりも圧倒的に経年劣化に強く、再生劣化もない。古い映像になるとオフィシャル側でDVD化しようとしてもマスターテープが劣化しており、レーザーディスクから制作するケースも多々あるくらいなのです。そして、そのレーザーディスクで世界一となるのが日本製。当時、バブル大全盛で新メディアにも積極的だった日本はレーザーディスクの普及が著しく、ラインナップも品質も群を抜いていた。そのため、今なおクオリティ/保存性の両面で世界一と言われ、コレクターでも特別視されている。そんな日本盤レーザーディスクをアナログ映像専門の海外メーカーに委託してデジタル化。当店では、数多くの廃盤映像を復刻して参りましたが、本作はその最新弾であり、積み重ねたノウハウが結集した究極版なのです。 【唯一無二の個性で究極の名演を描く傑作映像】そのクオリティで描かれるのは、まさに名作中の名作! 当時『FEAR OF THE DARK』は『THE NUMBER OF THE BEAST』以来の傑作と言われ、特に母国では全英No.1の大ヒット。そのイギリス最大のMONSTERS OF ROCKで大トリを飾ったのですから、そのテンションが低いわけがない。しかもメンバー曰く、初回出演の1988年では究極の大舞台に緊張してしまったものの、2度目の本作は思い切り楽しめたそう。IRON MAIDENは現在のDOWNLOAD FESTIVALも併せて、ドニントンのトリの最多出演を誇っていますが、その最初にして格別な名演なのです。しかもセットは黄金時代の濃縮還元でありながらフレッシュ。今でもド定番なレパートリーはもちろんのこと、「Aces High」と並ぶファストの最高傑作「Be Quick Or Be Dead」、その「Aces High」の続編「Tailgunner」、シャーロット・サーガの完結編「From Here To Eternity」、黄金期随一の名バラード「Wasting Love」等々。6人編成になってから一度も演奏せず、今となってはレアになってしまった名曲たちもたっぷり味わえるのです。その濃縮セットや熱演ぶりは公式ライヴアルバム『LIVE AT DONINGTON』でも十分に伝わって来ましたが、映像だとさらに凄い。いつもは定位置から動かないデイヴ・マーレイまで走りまくり、“NO PRAYER ON THE ROAD”から復調したブルースのノドも1988年を遙かに超える絶好調。ブルースは翌1993年にMAIDENを去るわけですが、この頃にはまだ脱退を考えておらず、堂々たる歌声とパフォーマンスはキャリア・ハイと言っても過言ではない。この時期にはライヴ作品が連発されましたが、実のところ『RAISING HELL』はアンサンブルが崩れ気味でしたし、各地のテイクをかき集めた『A REAL LIVE DEAD ONE』には統一感がなかった。このショウを究極の名演に挙げるコアマニアもいるほどで、その全編を最高峰クオリティのオフィシャル映像で目撃できるのです。また、本作にはもう1つの特徴がある。それは、凝った作品感。『LIVE AFTER DEATH』『MAIDEN ENGLAND』とストレートなライヴ映像が続いたせいか、本作はかなり映像処理が施されているのです。シーンによってモノクロ画面やエイジング処理が施され、スピード感を増すための長体を掛けたり、カメラワークも一風変わった視点を取り入れたり……。現在の目で観るとやや時代がかった演出でもありますが、その完成度やフィルム撮影ならではの気品は絶大。他のライヴ映像とはまったく違う高級感が漂い、さながらフルライヴ・サイズのビデオクリップです。 【ボーナス・ディスク:AUDショット+SBDの超・極上映像】本編だけでも十二分に名作ですが、本作はさらに美味しいボーナス・ディスクも付属します。それは、同じ「1992年8月22日:MONSTERS OF ROCK」公演のオーディエンス・ショット。しかも、音声にはサウンドボードをシンクロさせた傑作映像です(開演前シーンや曲間MCなど、一部はオーディエンス音声)。「公式プロショットがあるのにオーディエンス?」と思われるかも知れませんが、これが実に良い。前述しましたが、公式『DONINGTON LIVE 1992』はビデオクリップのように凝った映像処理で作り込んだ作風。それ自体は素晴らしい事なのですが、ライヴの生々しさは今ひとつ感じにくい映像でもありました。その点、本作はオーディエンスの一気貫通撮影。圧倒的な現場感とライヴのムードがリアルに感じられるのです。しかも、そのクオリティがまた異常。ステージ左側(マーレイ側)から撮影しているのですが、なぜか客席よりも視点が高く、前列の影がほとんど映り込まない。そこから果敢にズームを繰り返し、ステージ全景とメンバーのドアップをダイナミックに捉えていくのです。しかも、そのノリノリ。ビートや曲のキメに合わせたズームはえらく躍動的。例えば、「The Evil That Men Do」のラストは「Yeah, yeah!」の2発でキメますが、それに合わせてグイッグイッ!と動く。この撮影者は明らかにMAIDENを愛しており、思いっきりショウを楽しんでいるのが伝わってくるのです。それだけアクティヴでありながら、ビシッと安定しているから凄い。凄すぎる。超速でズームしようと走るメンバーを追いかけようと、微塵の手ブレも起こさない。ときおり穴から覗くようなフレームが見えるので隠し撮りのようですが、この安定感は三脚を使わずには不可能なはず……。また、逆に考えると三脚を使っているわりにはカメラワークが滑らかすぎる……何とも不思議な感覚に襲われる超絶映像なのです。さらに公式ライヴアルバムではカットされたMCもフルで収録され、ドニントン名物の終演後の盛大な花火も公式以上に長く、ムードたっぷりに見られる。IRON MAIDENにとってドニントンは別格の聖地ですが、1992年のMONSTERS OF ROCKはその最初の名演であり、黄金期最後の名演でもあった。その現場感をたっぷりと味わえるのです。歴史的な名作にも関わらず、オフィシャルDVD化の道が見えなくなってしまった『DONINGTON LIVE 1992』。その史上最高峰クオリティ版に、現場の体験感たっぷりのオーディエンス・ショットをボーナス付属させた2枚組です。 Monsters Of Rock Festival, Castle Donington, England 22nd August 1992 PRO-SHOT/AUD Main Disc: PRO-SHOT IRON MAIDEN - DONINGTON LIVE 1992: Japanese Laser Disc Edition(2DVDR) Monsters Of Rock Festival, Castle Donington, England 22nd August 1992 Main Disc: PRO-SHOT 1. Intro. 2. Be Quick Or Be Dead 3. The Number Of The Beast 4. Wrathchild 5. From Here To Eternity 6. Can I Play With Madness 7. Wasting Love 8. Tailgunner 9. The Evil That Men Do 10. Afraid To Shoot Strangers 11. Fear Of The Dark 12. Bring Your Daughter... To The Slaughter 13. The Clairvoyant 14. Heaven Can Wait 15. Run To The Hills 16. 2 Minutes To Midnight 17. Iron Maiden 18. Hallowed Be Thy Name 19. The Trooper 20. Sanctuary 21. Running Free (with Adrian Smith) 22. Outro. PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.115min. Bonus Disc: AUDIENCE SHOT + STEREO SBD 1. Intro. 2. Be Quick Or Be Dead 3. The Number Of The Beast 4. Wrathchild 5. From Here To Eternity 6. Can I Play With Madness 7. Wasting Love 8. Tailgunner 9. The Evil That Men Do 10. Afraid To Shoot Strangers 11. Fear Of The Dark 12. Bring Your Daughter... To The Slaughter 13. The Clairvoyant 14. Heaven Can Wait 15. Run To The Hills 16. 2 Minutes To Midnight 17. Iron Maiden 18. Hallowed Be Thy Name 19. The Trooper 20. Sanctuary 21. Running Free (with Adrian Smith) 22. Outro. COLOUR NTSC Approx.115min. Bruce Dickinson - Vocals Dave Murray - Guitar Janick Gers - Guitar Steve Harris - Bass Nicko McBrain - Drums