70年代DEEP PURPLE最大の伝説「1974年4月6日カリフォルニア・ジャム」。その最高クオリティを誇る映像版がリリース決定です。「カリジャムのパープル」映像と言えば、古くからロックの基礎として知られ、誰もが通ってきた教科書。その最高峰版と言うことは現行の公式Blu-Ray……では、ありません。本作の正体は、2000年にリリースされたVAP版の廃盤DVDなのです。20年以上前の初期DVDがなぜ最高峰なのか? それをご説明するためにも、公式リリースを整理しましょう。・イ:1981年(初VHS/ベータ/LD)・ロ:1990年(VHS/LD再発)・ハ:2000年(初DVD化) ←★コレ★・ニ:2005年(拡張版DVD)・ホ:2016年(新装BD/DVD)……と、このようになっています。メディアや国によって発売年が微妙にズレたりもしますが、ざっくり5つのタイミングで復刻されてきました。このうち「イ・ロ・ハ」は(字幕やわずかな画質差はあるものの)基本的に同じで、英国BBC所蔵のマスターから制作されたもの。「Lay Down, Stay Down」がないヤツです。それが大きく変わったのが2005年の「ニ」から。英国BBCではなく米国ABCの“In Concert”放送版を元にしたマスターが使用され、空港の到着シーンや「Lay Down, Stay Down」、2曲分の別アングルなど大幅に拡張。その快挙に歓喜した方も多いことでしょう。ただし、この「米国ABC版」は画質面で英国BBC版に及びませんでした(一部のカットで差し替えもあったようです)。そして、その10年後に画質をデジタル・リマスターで加工し、さらなる新素材も交えてアップグレードを図ったのが「ホ」。メディアもBDとなり、今度の今度こそ決定盤……となるはずでした。ところが、これまた問題があった。「米国ABC版」アングルも「英国BBC版」アングルも、奇妙な画質処理が施されて不自然になっていたのです。恐らく、これは両者をマッチさせるために歩み寄りをさせたと思われます。その結果、BBCマスターの鮮明さは失われ、ABCマスターも粒子感がボケた感じになってしまった。二兎を追って見事に全部逃したような仕上がりだったのです。前提が長くなりましたが、こうした経緯を踏まえて「最高画質はどれだ?」とマニアが検証した結論が「ハ」。日本でのみリリースされた初DVD版の『VPBR-11035』なのです。実際、その映像美は最高峰。上記したように「ニ・ホ」より美しいわけですが、それ以前の「イ・ロ」と比較しても画素が細やかに感じられ、安定感も素晴らしい。これは完全に推測ですが、DVD化するにあたり日本側でBBCの大元マスターから起こし直したのではないでしょうか(字幕もVHS/LD版とは異なります)。「ニ・ホ」が画竜点睛を欠いてしまったせいとは言え、これほど見事なDVD化が日本だけの限定リリースになってしまったとは……。量の面から言えば、「Lay Down, Stay Down」も見られる「ニ・ホ」の完全勝利。本作は足下にも及びません。しかし「美しさ」に関しては、今なお『VPBR-11035』こそが最高峰なのです。そんな廃盤DVDの映像美を精緻に復刻した1枚。伝説映像の最高峰クオリティ版がリリース。2000年に日本だけでDVD化されたBBCマスター版で、「Lay Down, Stay Down」はない一方、画質面では現行BD/DVD等のABCマスターよりも遙かに美麗です。Ontario Motor Speedway, CA, USA 6th April 1974 PRO-SHOT (BEST VERSION)★これが一番綺麗です。(76:14) 1. Burn 2. Might Just Take Your Live 4. Mistreated 4. Smoke On The Water 5. You Fool No One 6. Drum Solo / The Mule 7. Space Truckin' PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.76min.