2017年9月7日のマジソンスクエアーガーデン初日公演を良好なオーディエンスショットで収録。アンコールの「Before You Accuse Me」以外は全て同一人物による撮影。アングルは、MSGのステージに向かって左30度くらいの2階スタンド席からほぼ完璧な障害物のない状態で収録されています。三脚でしっかり固定し、手振れは一切なし。クラプトンをメインに捉えていることはもちろんですが、ソロが振られるサポートミュージシャン、バックコーラス陣にもきちんと的確にカメラを向け、時にステージ左上方のスクリーンショットも効果的に挟むなど、非常に手馴れた撮影ぶりです。クラプトンについては、ステージ全景の引きのショットから全身を収めるズームショットまで、多彩なショットが駆使されており、見飽きません。サウンドも良好なステレオ・オーディエンス録音で収録されています。1曲目ほか数曲では左サイドの客の話し声が入っていますが、楽音がメインに収録されており、あまり気にならない良好な環境で収録されています。これだけをオーディオディスクでリリースしても好タイトルになると思われるクオリティです。画と音を合わせた総合評価とすれば、まさにオペラグラス持参でこのコンサートを観ているかのようなリアリティを感じさせてくれる優れた映像です。映像で観るスタンディングのクラプトンは、右膝にジーンズの上からサポーターをはめているのが分かります。やはりまだ痛みがあるのでしょう。しかしアコースティックのシッティングセットではサポーターをはずしているのが分かります。座れば痛みは軽減するのではずしたのでしょう。シッティングセット中には、ステージ背面のマルチスクリーンにクラプトンのギタープレイが大きく映し出されていることも確認できます。スタンディングセットに戻ると、クラプトンはもうサポーターを装着しません。彼の気合がひしひしと感じられます。White Roomでのマルチスクリーン映像演出は必見です。68年のフィルモア・イーストでの「ライトショー」を彷彿させるイメージが感慨を呼び起こします。そう、クリームが活躍した、あの古き良き時代の産物です。アンコールでは、ジミー・ヴォーンとゲイリー・クラーク・ジュニアが飛入りし、クラプトンと笑顔を交わす様子を観ることができます。ソロ回しのアイコンタクトも確認できます。注目は、このナンバーのみでクラプトンがピックガードを取り外したレアなブルーサンバーストのES-345(ES-335?)をプレイしていることでしょう。珍しい!いつものストラトとはトーンが違います。非常にクオリティの高いものと言え、2017年のMSG公演を捉えたものとしては最高クラスに入るのではないかと思います。アンコールの「Before You Accuse Me」は、左方アリーナ席からの良質な映像を追加。素晴らしい1枚です。Live at Madison Square Garden, New York, NY. USA 7th September 2017 (98:03) 1. Somebody's Knocking 2. Key to the Highway 3. I'm Your Hoochie Coochie Man 4. I Shot the Sheriff 5. Driftin' Blues 6. Lay Down Sally 7. Nobody Knows You When You're Down and Out 8. Layla 9. Tears in Heaven 10. White Room 11. Wonderful Tonight 12. Cross Road Blues 13. Little Queen of Spades 14. Cocaine 15. Sunshine of Your Love 16. Before You Accuse Me (with Jimmie Vaughn & Gary Clark Jr.) Colour NTSC Approx. 98min.