WHITESNAKEにとって初めての来日となった1980年の「LOVEHUNTER」ツアーより、来日初演に当たる4月11日の東京・芝公園での郵 便貯金ホール公演が、トレーダー間でも一切知られていない高音質オーディエンス・マスターを使用して、ファン待望の音盤化です!'79年5月に2ndアルバム「LOVEHUNTER」を製作したWHITESNAKEは、7月に元DEEP PURPLEのイアン・ペイスをドラムに迎え、初期の"CLASSIC SNAKE"時代のピークへと突入します。彼らは8月26日のレディング・フェスティバルで新編成の本格的なお披露目を行うと、9月には初のアメリカ進出 を果たし(ショウは9月23日のロサンゼルス公演のみ)、次いで10月11日から11月8日まで約1ヶ月にわたるイギリスツアーを挙行しました。バンドは イギリスツアー終了後、3rdアルバム「READY AN' WILLING」の製作に着手。翌'80年2月に同作品の仕上げを行うと、4月にはいよいよ初来日公演が実現します。「元DEEP PURPLE」のメンバーが3人もいるバンドの来日は日本の洋楽ファンにとっても大きな話題となり、この時は初来日にも関わらず4月11日から21日まで (合計5回もの東京公演を中心に)全国で8公演がブッキングされました。本作ではその初日となった東京公演1日目の模様を、見通しと臨場感に優れたオー ディエンス録音で収めています。オープニングイントロから抜群のクリアさと見通しで封じ込められた会場の空気感は圧倒的。バンドのサウンドチェックをバックにカヴァデールがシャウトし てライヴの幕開けを告げる「Come On」から、ファンは高い鮮度を誇るオンなサウンドに魅了されるはずです。テーパーとステージの距離感も理想的で、カヴァデールのヴォーカルやバーニー・ マースデンとミッキー・ムーディのツインリードだけでなく、ジョンのキーボード、ペイスとニール・マーレイが織り成すリズムまで、それぞれがきちんと聴き 分けられる分離感と、バンド・アンサンブル全体の輪郭も聴き取りやすい音像で両立されています。さらにライヴを通してオーディエンスノイズが控え目で、会 場の臨場感を引き立てる上で過不足なく含まれているのも「演奏を聴き込みたい」というファンには嬉しいでしょう。最高のメンバーを得て高まるバンドのモチベーションは、来日初演の緊張感もほど良く作用し、素晴らしいテンションと極上の演奏へと結びついています。こ の時期のみの「You 'N' Me」(中盤で聴けるペイスのソロとカヴァデールの声色が絶品!)、バンドの魅力を一曲に凝縮したような「Walking In The Shadow Of The Blues」も、ライヴ・テープならではの生々しい質感と抜群の安定感で再現されています。「Ain't No Love In The Heart Of The City」ではカヴァデールの"ディープ・ヴォイス"と、ブリティッシュ・ロックの奥深さを体現したバンドの演奏が、聴き手をどこまでも虜にするでしょ う。ライヴのハイライトはやはり中盤の「Mistreated」です。日本においてもリッチー・ブラックモアがRAINBOWで取り上げてはいましたが、元 DEEP PURPLEのトリオが揃った演奏はやはり格別。カヴァデールが全身全霊を込めて歌い上げる姿は「ヴォーカルのための曲」としてこの曲を突き詰めているよ うにも感じます。後半に「Soldier Of Fortune」を組み込んだ起承転結のアレンジも日本ではもちろんこの時が初演。来日直前にリリースされていた公式ライヴ作品「LIVE AT HAMMERSMITH」とも異なる構成に驚いたファンも多いことでしょう。なお、本音源のディスク1後半に当たるライヴ中盤部分では、録音者がテープの残量を気にしていたのか、「Lovehunter」の演奏後や 「Mistreated」の途中で一時停止と部分的なカットが見られます。特にジョン・ロードのキーボードソロは1分弱の収録なのが残念ですが、バンド全 体の演奏を楽しむ上では大きな妨げとはなっていません。これもむしろ実況録音の"ライヴ・テープらしさ"を感じる部分でしょう。ディスク2の冒頭に当たる「Belgian Tom's Hat Trick」は、上記したマスターの都合によりフェイドインで始まっています。しかし以降は目立ったカットもなく、ライヴのクライマックスを存分に楽しめ ます。もうひとつのPURPLEナンバー「Might Just Take Your Life」や「Lie Down」ではバーニーがギターにヴォーカルにと大活躍(バーニーはツアー中盤で声の調子を崩すので、好調な彼の歌をしっかり聴ける本テイクは貴重)で す。「Take Me With You」ではステージ・観客とも大いに熱狂し、ライヴのクライマックスを盛り上げています。アンコールでは「Rock Me Baby」においてカヴァデールが「Rock Me Tokyo!」と観客を煽り、「Breakdown / Whitesnake Boogie」まで大興奮の演奏を繰り広げます。WHITESNAKEの'80年来日公演は以前から定番とされる音源がいくつか知られており、中でも名古屋公演をサウンドボード音源で収録した 「JUST YOU 'N' ME」はWHITESNAKEライヴを代表する一本としても知られています。東京公演でも14日の「SHAKEDOWN」や翌15日の「TOKYO CHOIR」といった優良ソースがファンに親しまれて来ましたが、今までこの初日公演はなぜか目ぼしい発掘がなかったため、今回のリリー スはファンにとって間違いなくビッグニュースです。間もなく実現するWHITESNAKE3年ぶりのジャパンツアーを前に、記念すべき初来日初演の模様をどうぞお楽しみください。WHITESNAKE史においてのみならず、日本の洋楽ロック史上でも特筆される重要なライヴが、極上の臨場感でここに蘇ります! Live at Yubin-chokin Hall, Tokyo, Japan 11th April 1980 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) Disc 1 (44:48) 1. Opening 2. Come On 3. You 'N' Me 4. Walking In The Shadow Of The Blues 5. Ain't No Love In The Heart Of The City 6. Lovehunter 7. Mistreated 8. Soldier Of Fortune 9. Jon Lord Keyboard Solo Disc 2 (37:19) 1. Belgian Tom's Hat Trick incl. Ian Paice Drum Solo 2. Might Just Take Your Life 3. Lie Down 4. Take Me With You 5. Rock Me Baby 6. Breakdown / Whitesnake Boogie David Coverdale - Vocals Bernie Marsden - Guitar, Vocals Micky Moody - Guitar, Vocals Jon Lord - Keyboards Neil Murray - Bass Ian Paice – Drums