ロックの録音史に名を残す名匠マイク・ミラードの逸品が装いも新たに再登場です。本作に収められているのは「1978年10月6日イングルウッド公演」。2CD『L.A. FORUM 1978 1ST NIGHT』もリリースされますが、本作はその姉妹作。2日連続のイングルウッド公演の初日。本作はその翌日なのです。そんな本作は、さすがミラード録音という素晴らしいオーディエンス・サウンド。確かに初日の『L.A. FORUM 1978 1ST NIGHT』と比べてしまうとダイレクト感とクリアさが一歩及びませんが、それはあの傑作がミラード・コレクションでも特級な超絶サウンドなため。実際、この録音が世に出た際の衝撃は凄まじいものでした。15年ほど前になりますが『WINGS OF FREEDOM』として登場し、当時の専門誌も大絶賛。ちょっと引用しますと……「数多くあるイエスものの中で、遂に衝撃的な作品がリリース」「70年代のカセット・レコーダーで録られたオーディエンス録音としては抜群」「これだけのヴォリューム感で聞けるということは、かなり前の方の席で且つスピーカーの直前だったとしか思えない」「普段ならば回りの音にまぎれて埋もれてしまいそうな、各メンバーの一音一音がはっきりと聞こえる」等々など。まるでメーカーインフォのように(笑)言葉を尽くした賞賛で埋め尽くされていた。その評を裏付けるように、何度最リリースしても即完売する大人気タイトルとなったのです(裏を返しますと、それほどの名盤をも超える『L.A. FORUM 1978 1ST NIGHT』がいかに凄まじいのか……ということなのです)。本作は、そんな名盤を復刻したもの。当時のマスターから再デジタル化してはおりますが、音楽的にほとんど違いはありません。最新・細心のマスタリングにも挑戦しましたが、変えようがなかった。もちろん、ムリヤリ音圧を上げてダイナミックスにするのは簡単ですが、それは冒涜というもの。原音の鳴りを活かすためには、これがベストなサウンドだったのです。そのサウンドで描かれる“TORMATO TOUR”は、それは見事なYESミュージックの世界。『TORMATO』の新曲群や結成10周年を記念した“THE BIG MEDLEY”など、当時でしかあり得ない演奏の数々が溢れ出すだけでなく、演奏そのものも素晴らしい。“黄金の5人”のアンサンブルは最高峰に達しており、1人ひとりが気ままに演奏しても全体が崩れない阿吽のコンビネーション。特に素晴らしいのはリック・ウェイクマンでしょうか。先の専門誌でも「リック全盛の演奏」と激しく賞賛され、「Awaken」では壮大に、「On The Silent Wings Of Freedom」では熱くロックする。もちろん、他4人も絶好調。単にシンフォニックなだけではなく、単にロックなだけでもない。1人ひとりの才能が多彩な面を見せ、その輝きが合わさり交差してダイヤモンド・カットのようにキラめくショウなのです。ミラード・コレクションの中でも特級となる姉妹盤『L.A. FORUM 1978 1ST NIGHT』。そんな記念碑的発掘が実現した今だからこそ、翌日の傑作ミラード録音にもぜひ、触れていただきたい。その想いを込めた新装リリースです。オフィシャルでも伝えられていない“TORMATO TOUR”の芯の魅力を語り継いできた名録音中の名録音。どうぞ、Live at Forum, Inglewood, CA. USA 6th October 1978 PERFECT SOUND『L.A. FORUM 1978 1ST NIGHT』と併せてお楽しみいただけたら幸いです。 Disc 1(72:48) 1. The Young Person's Guide To The Orchestra 2. Opening 3. Siberian Khatru 4. Heart Of The Sunrise 5. Future Times 6. Rejoice 7. Circus Of Heaven 8. Time And A Word 9. Long Distance Runaround 10. The Fish 11. Perpetual Change 12. Soon 13. Don't Kill The Whale 14. Madrigal 15. Clap Disc 2(62:16) 1. Starship Trooper 2. Madrigal #2 3. On The Silent Wings Of Freedom 4. Wakeman Solo 5. Awaken 6. I've Seen All Good People 7. Roundabout Jon Anderson - Vocals Steve Howe - Guitars Chris Squire - Bass Rick Wakeman – Keyboards