80年代全盛期のプロショット映像集がリリース決定です。本作に収められているのは、デビュー作『DURAN DURAN』時代からサントラ『007 美しき獲物たち』までの15番組の20曲。海外マニアが編纂したもので、いずれも“オリジナル5”だけのテレビ番組にこだわったプロショット集です。中にはお馴染みの映像もあるものの、すべて極上クオリティのマスターで綴った大傑作。それでは、各時代ごとに見ていきましょう。 【1981年:DURAN DURAN時代(5番組・8曲)】 まずはデビュー直後の映像。初々しい輝きに満ちた彼らを極上クオリティで見つめることができます。英国の名物番組“TOP OF THE POPS”をはじめ、局内スタジオでのマイム出演が多いのですが、その中で注目なのが「1981年9月11日Mandagsborsen」。スウェーデンの音楽番組で、劇場での生演奏が4曲観られます。しかも、そのクオリティが超極上。本作はいずれも最高峰クオリティではあるのですが、中にはエアチェックもある。しかし、この映像は超ビビッドで劣化ゼロ。完全にオフィシャル級の映像美で弾ける生の姿に浸りきれます。 【1982年:RIO時代(1番組・1曲)】 セカンドアルバム『RIO』時代は、“TOP OF THE POPS”出演の1曲「Hungry Like The Wolf」のみ。しかし、これまた幾多のエアチェックとは一線を画すクオリティで、歪みもダビング劣化もない映像美。ディスコなスタジオ・セットも、アナログな映像処理も、猛烈に“1982年の匂い”を発散する。今週は初来日アルバム『LIVE IN TOKYO 1982』が登場しますが、あの伝説公演は『RIO』の発売直前。この1曲こそ、初来日とほぼ同時期の“光景”なのです。 【1983年-1984年:SEVEN AND THE RAGGED TIGER(6番組・7曲)】 世界的大スターの風格も漂い始めた『SEVEN AND THE RAGGED TIGER』時代は、テレビ露出も増加。本作でも6番組の7曲(+インタビュー)というボリュームで、中核を成しています。しかも、量だけではなくバリエーションも豊富。ここまではヨーロッパの番組だけでしたが、このセクションではアメリカや日本の番組も登場。同じ“TOP OF THE POPS”にしてもセットが豪華になっています。特に見どころなのは、その日本番組。2度目の来日に際して全国ネットの深夜音楽番組に出演したもので、当時のエアチェックにしては破格のクオリティ。わざとらしい芸能人的インタビューが未収録なのは残念なものの、日本側タレントの若々しい姿も懐かしい映像です。 【1985年:A VIEW TO A KILL時代(3番組・4曲) 最後のセクションは、映画『007 美しき獲物たち』のテーマソング「A View To A Kill」を大ヒットさせていた1985年の映像。“オリジナル5”最後のヒットシングルであり、まさに崩壊間際の輝きをプロショットで目撃できます。“モントルー・ポップ・フェスティバル”のライヴ2曲もカッコイイのですが、時代感が吹き出すのはアメリカ番組“LIVE ELDORADO”での「Wild Boys」。曲セットでのマイムなのですが、ステージにはメンバーの他にパフォーマー達も登場。曲に合わせてダンスする。そのダンスがほぼほぼ映画『フラッシュダンス』。そもそも「A View To A Kill」のヒットからしてサントラ時代の産物なわけですが、大スターであるメンバーそっちのけで無名パフォーマー達(の微妙なダンス)が映りまくる演出もこの時代ならでは。まさに80年代中期にしかあり得ない光景です。最後の「A View To A Kill」はバンドのみですが、『007』の象徴たるライフリング(銃身内部の渦巻き模様)画像が重ねられ、やはりサントラ時代の薫り満点(この曲には録画ミスによる乱れがありますが、画質・音質そのものは特級です)。 番組パーソナリティとの和やかなインタビュー映像と共に幕を閉じる本作。これこそ、初々しい輝きから大スター街道まっしぐらに駆け抜けた“オリジナル5”の5年間。衝撃のデビューから崩壊までの姿を極上プロショットで追いかける傑作です。“あの5人”ではなく、“あの時の5人”と共に過ごす83分間。どうぞ、たっぷりとお楽しみください。 Compilation of TV Live Performance from 1981 to 1985 1. Planet Earth (Top Of The Pops, UK 5th March 1981) 2. Careless Memories (Top Of The Pops, UK 21st May 1981) 3. Girls On Film (Get Set For Summer, UK July 1981) 4. Girls on Film (Top Of The Pops, UK August 1981) 5. Anyone Out There (Mandagsborsen, Sweden 11th September 1981) 6. Planet Earth (Mandagsborsen, Sweden 11th September 1981) 7. Girls on Film (Mandagsborsen, Sweden 11th September 1981) 8. Careless Memories (Mandagsborsen, Sweden 11th September 1981) 9. Hungry Like The Wolf (Top Of The Pops, UK 1982) 10. Is There Something I Should Know(The Kenny Everett, US 1983) 11. New Moon On Monday (Tube, UK 1983) 12. New Moon On Monday (Italy 1984) 13. Interview (Orecchiocchio, Italy 1984) 14. Reflex (Orecchiocchio, Italy 1984) 15. Reflex (Top Of The Pops, UK 26th April 1984) 16. Wild Boys (Top Of The Pops, UK 26th April 1984) 17. Union of the Snake (Yoruno Hit Studio, Japan 1984) 18. Wild Boys (Montreux Pop Festival, Sweden 1985) 19. A View To A Kill (Montreux Pop Festival, Sweden 1985) 20. Wild Boys (Live Eldorado, USA 1985) 21. A View To A Kill(Terry Wogan Show, USA 1985) PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.83min.