ついに、ついにサンパウロ公演の登場です。CD、DVD共に数々の記録が登場してきた“AMERICA LATINA OLE TOUR 2016”ですが、どういうわけかサンパウロ2公演は音信不通。せめて音だけでも知りたいとの思いが募っていたのですが、今の今まで未知のコンサートでした。そんなサンパウロ公演から3ヶ月、音どころか映像、しかも素晴らしいクオリティの1本が登場したのです。本作は、サンパウロ2日間のうち2日目となる「2016年2月27日」をフル収録したオーディエンス・ショット。ステージを正面に据えた長距離撮影で、ステージを見下ろすポジションのワンカメです。「長距離か……」とタメ息をつかれるのは早い。確かに、思いっきり引いたアングルではミックも豆粒以下になるほど距離があるのですが、巨大なスクリーンをたっぷりと撮影しており、まるでマルチカメラのプロショットのような光景がドデカく楽しめるのです。もちろん、スクリーン・ショット以外に超ズームによる直接撮影に挑むシーンもあるにはあるのですが、無理にこだわるようなことはせず、少しでも厳しくなるとスッとスクリーンへ戻る。この柔軟さがとても見やすいのです。その上で、遠景ならではの旨みもしっかり。曲間などで引きになるとステージの巨大さ、群衆の海原の広大さがこれでもかと広がる。このスケール感、スペクタクルも嬉しい。しかも、見下ろし視点なので、会場中が沸きに沸いても暴れず、前列の腕や頭の影に悩まされることもない。ひたすらステージと会場だけが視界いっぱいに広がる絶品の光景なのです。そんなアングルに負けないサウンドも素晴らしい。近隣の話し声や大合唱も拾っていてリアルな実況感もたっぷりありますが、猛烈に盛り上がろうとも演奏がかき消されるどころか、一気に熱狂を制圧するほどの図太さも併せ持っている。渦のように巻く大歓声の上で優雅にロックするストーンズが楽しめるバランスで、熱狂と演奏の融合が存分に楽しめます。本心からの賞賛を並べさせていただきましたが、とは言え「“極上”・“完璧”なのか?」となるとそうとも言えない。極めて見やすいスクリーン・ショットとは言え、プロショットと見紛うHD画質というわけではなく、音声も「まるでサウンドボード」と呼べるタイプではない。ついでに言えばチャプターの切り方も荒っぽい。あらゆるポイントが“極上の一歩手前”ではあるのですが、逆を返すと、見ていて辛くなる欠点も一切ない。完璧ではなくとも、“すべてが揃っている”映像。欧州・北米とも違った南米ならではの手作り感も暖かい1本なのです。今の今まで未知だったサンパウロ公演。そのフルショウを見やすいスクリーン・ショットと熱いオーディエンス・サウンドで一気に体験できる傑作映像です。「ストーンズが好きだ!」の気持ちがモニターから溢れ、スピーカーから吹き出す南米らしい1本。
Live at Estadio Do Morumbi, Sao Paulo, Brazil 27th February 2016 (137:45)
Intro / Opening / Jumping Jack Flash / It's Only Rock 'n Roll / Tumbling Dice/ Out Of Control / All Down The Line / She's A Rainbow / Wild Horses/Paint It Black / Honky Tonk Women / Band introduction / Slipping Away/Before They Make Me Run / Midnight Rambler / Miss You / Gimme Shelter
Start Me Up / Sympathy For The Devil / Brown Sugar / You Can't Always Get What You Want (with Coral Sampa) / Satisfaction
COLOUR NTSC Approx.138min.





























