本作が記録された会場は、14,500名のキャパシティを誇る3Arena(The O2)。1870年代に電車車庫として使われていた建物で、1980年代後半に改装され、2007年まで「ポイント劇場」と呼ばれていた会場です。そんな歴史と伝統のある会場の空気をたっぷりと吸い込んだマスター・サウンドはまさに絶品。最新デジタル機材を駆使したクリアさは抜群で、ギターもヴォーカルもリズム隊もクッキリと芯の太い音で録られている。高音から低音まで、総てを押さえながらバランスも良く、現場のPAと録音機材が理想的にマッチングしていなければあり得ないレベル。それでいて伝統の会場に薫るような柔らかな残響をほのかにまとい、最新ビビッドなのにヴィンテージ感覚まで漂うかのよう。50年分のベストヒットを次から次へと披露されていくのですから、聴き応え満点。しかも、フェスではないフルセットですから「GLASTONBURY FESTIVAL 2015」にはない「Water」「I’m One」「A Quick One (While He's Away)」も聴けますし、冒頭からして「I Can't Explain」。もう、いきなり盛り上がってしまいます。「Water」はロジャー・ダルトリーがアカペラでファーストヴァースを歌うだけで、そのまま「I’m One」へと移っていくわけですが、それでも1971年以来の曲。50周年を祝うツアーだからこそ実現した、44年の時間を超えた記念碑的な瞬間です。現在、このツアーがラストだと公言され、それどころかTHE WHO自体の終焉までもが取りざたされています。最初は50周年というだけであった“THE WHO HITS 50!”の重みは増すばかり。本当にTHE WHOが終わってしまうとは信じたくありませんが、ピート・タウンゼント本人がカウントダウンを公言してしまった以上、“今、この瞬間”を味わい尽くさなくては。そのためには1公演でも多く、皆さまにお届けしたい。そんな想いを込め、本作を贈ります。 Live at 3Arena, Dublin, Ireland 23rd June 2015 Disc 1(71:31) 1. Intro 2. I Can't Explain 3. The Seeker 4. Who Are You 5. MC 6. The Kids Are Alright 7. I Can See for Miles 8. My Generation 9. MC 10. Behind Blue Eyes 11. MC 12. Bargain 13. Join Together 14. You Better You Bet 15. Water 16. I'm One 17. Love, Reign O'er Me 18. MC 19. Eminence Front Disc 2(49:29) 1. Intro 2. A Quick One (While He's Away) 3. Amazing Journey 4. Sparks 5. Pinball Wizard 6. See Me, Feel Me 7. Baba O'Riley 8. Won't Get Fooled Again 9. Outro