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U2 ユーツー/CA,USA 4.15.1992 Mike Millard Master Tapes

伝説名手マイク・ミラード晩年の傑作にして、“ZOO TV Tour”を代表する新名盤が誕生。そんな本作に収められているのは「1992年4月15日サンディエゴ公演」。その超絶級オーディエンス録音です。“ZOO TV Tour”と言えば、オフィシャル映像作『ZOO TV: LIVE FROM SYDNEY』も残されましたし、昨年大好評を博したミラードの名盤『LOS ANGELES 1992 1ST NIGHT』も記憶に新しいところ。それらとの距離感を把握するためにも、まずはワールド・ツアーの全景から振り返ってみましょう。1992年・2月29日-4月23日:北米#1(32公演)←★ココ★・5月7日-6月19日:欧州#1(25公演) ・8月7日-11月25日:北米#2(47公演)1993年・5月9日-7月3日:欧州#2a(20公演)《7月5日『ZOOROPA』発売》・7月6日-8月28日:欧州#2b(23公演)・11月12日-12月10日:オセアニア/日本(10公演)←※公式映像 これが1992年/1993年のU2。来日公演や公式映像は最終盤の1993年末でしたが、本作のサンディエゴ公演はその逆に序盤「北米#1」。その27公演目であり、ミラードの前作『LOS ANGELES 1992 1ST NIGHT』の3日後にあたるコンサートでもありました。ショウのポジションは前作に酷似しているわけですが、サウンドはそうではありません。『LOS ANGELES 1992 1ST NIGHT』もミラードならではの美麗サウンドではあったのですが、彼の基準に照らすと盛大な黄色い大歓声が大きく拾われ、演奏音はややワイルドでもありました。もっともU2の出音は録音が難しい事でも知られていますし、それを考えれば破格……という感じだったのです。ところが、本作はそんな「録音の常識」を振りかざす必要がない極上サウンド。ボケボケがデフォのU2録音とは思えないほどエッジがキリッとしており、力強く密度の高い芯には距離感がまるでない。相変わらず盛大な大喝采は吸い込んでいるものの、『LOS ANGELES 1992 1ST NIGHT』よりも遙かに遠くに捉えられ、骨太な演奏音との間に割り込んでこない。言ってしまえば「いつものミラード録音」ではあるのですが、それは同時にオーディエンス録音の限界に迫る高音質という意味でもある。それをテーパー泣かせなU2でも成し遂げているのです!改めて伝説名手の凄みを思い知らされる新マスターなのですが、実はそれだけでは終わらず、録音現場では更なる奇跡と不幸が起こっていました。まず、「不幸」の方。これはまったく原因不明なのですが、実はミラード録音は途中で終了してしまった。具体的に言いますと本編セット最後の「I Still Haven't Found What I'm Looking For」で録音が一時停止され、(テープ残量に余裕があったはずなのに)再開されずにアンコールが録音されなかったのです。普通なら驚きもしませんが、伝説の中の伝説であるミラードがこんなケアレスミスを犯すとは……。そして、そんな不幸を相殺してくれる「更なる奇跡」なのが別録音の存在。ミラードの名作に負けない極上録音がもう1本残されており、ミラードが録音できなかったアンコール・パートが補完されているのです。そのサウンドは、本当に極上。本編のミラード録音よりも間近な声援が目立つために「ミラード超え!」とまでは言えませんが、ダイレクト感も美しさも決して負けていないのです。それもそのはず、この別録音を手掛けたのもサンディエゴにその人ありと言われた達人「KeithM」。さまざまな録音で知られますが、U2で言うならボブ・ディランも登場する『LOS ANGELES 1987 3RD NIGHT(Uxbridge 786)』がお馴染みでしょうか。その達人コレクションでもトップ・クラスの傑作だからこそ、ミラード録音の補完にも耐えられたのです。そんな奇跡の積み重ねで描かれるのは、『ZOO TV: LIVE FROM SYDNEY』とも前作『LOS ANGELES 1992 1ST NIGHT』とも趣の異なるフルショウ。その意味をご説明するためにも、比較しながらセットを整理してみましょう。前半(DISC 1)・アクトン・ベイビー:Zoo Station/The Fly/Even Better Than The Real Thing/Mysterious Ways/One/Until The End Of The World/ Who's Gonna Ride Your Wild Horses(★)/Tryin' To Throw Your Arms Around The World 後半/アンコール(DISC 2)・?:Bad(★)/Pride (In The Name Of Love)・ヨシュア・トゥリー:Bullet The Blue Sky/Running To Stand Still/Where The Streets Have No Name/ I Still Haven't Found What I'm Looking For(★)/With Or Without You・魂の叫び:Angel Of Harlem/Van Diemen's Land(★★)・アクトン・ベイビー:Love Is Blindness・カバー:Dancing Queen(★★:ABBA)/Satellite Of Love(ルー・リード)※注:「★」印は『ZOO TV: LIVE FROM SYDNEY』では聴けない曲。特に「★★」印はミラードの前作『LOS ANGELES 1992 1ST NIGHT』でも聴けない曲。……と、このようになっています。“ZOO TV Tour”はショウ前半に『ACHTUNG BABY』の新曲をたっぷり演奏するわけですが、本作ではそのパートをDISC 1、それ以降をDISC 2に配しています。大部分が『LOS ANGELES 1992 1ST NIGHT』とも共通する中で、注目なのが「Van Diemen's Land」「Dancing Queen」。どちらも40回も演奏していないレア曲であり、特にアコースティック・セクションの「Dancing Queen」はABBAのカバーで、“ZOO TV Tour”でも限られた会場でしか歌われなかった貴重なレパトーリーです。 当時のミラードはすでに精神的に不安定だったとも言われ、録音数が激減していました。その中にあってU2はわずか数日の間に2公演録音するほど、ミラードにとっては情熱を掻き立てられるバンドだったのです。そんな伝説名手の極上サウンドで捉えられた全盛“ZOO TV Tour”のフルショウ。「1992年4月15日サンディエゴ公演」の超絶級オーディエンス録音。絶対名手マイク・ミラードの大元マスターからダイレクトにデジタル化された銘品中の銘品で、そのサウンドは「超」付きの極上。同じミラード作品の『LOS ANGELES 1992 1ST NIGHT』と比較しても明らかに美しく、距離感のない極太の芯が力強く、エッジもキリッと凛々しい。残念ながらアンコールは録音されませんでしたが、サンディエゴの達人テーパー「KeithM」による別録音で補完。貴重な「Van Diemen's Land」「Dancing Queen」も楽しめるフル・ライヴアルバムの新名盤です。San Diego Sports Arena, San Diego, CA, USA 15th April 1992 Disc 1 (44:56) 1. Zoo Station 2. The Fly 3. Even Better Than the Real Thing 4. Mysterious Ways 5. One 6. Until the End of the World 7. Who's Gonna Ride Your Wild Horses 8. Tryin' to Throw Your Arms Around the World Disc 2 (57:06) 1. Angel of Harlem 2. Dancing Queen 3. Satellite of Love 4. Van Diemen's Land 5. Bad / All I Want Is You 6. Bullet the Blue Sky 7. Running to Stand Still 8. Where the Streets Have No Name 9. Pride (In the Name of Love) 10. I Still Haven't Found What I'm Looking For 11. With or Without You 12. Love Is Blindness

U2 ユーツー/CA,USA 4.15.1992 Mike Millard Master Tapes

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