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Jeff Beck ジェフ・ベック/MO,USA 1975 Upgrade

CONCERT VAULTサイトではジェフ・ベック1975年5月のステージを記録したPAアウト・サウンドボードから三日分の音源が公開されていた訳ですが、2007年の『THIS BLOWS』、2016年の『DEFINITIVE BLOW』それぞれのリリース時どちらにおいても選考から漏れていたのが5月11日のセントルイス。原因はオープニング「Constipated Duck」を始めとした数曲にカットが生じてしまっていたという事。この問題とは別に演奏内容の方は非常に素晴らしかっただけに、特に2007年には叶わなくとも2016年のリリース時まで省かれてしまったことはマニアの間で「何故?」という声も少なくなかった。あいにくオーディエンス録音がこの日は存在せず、この問題に関して手の施しようがなかったというのも大きな要因でした。当時リリースを見送ったもう一つの原因はマックス・ミドルトンのソロから「Cause We've Ended As Lovers」にかけて、カセットの経年劣化が原因とみられるヨレが頻発していたことも挙げられるでしょう。実際に聞いていると彼のソロが始まるやいなやこの不安定さが気になり、それが「Cause We've~」に移るといよいよ目立ってくる。何しろ名曲の演奏に生じていたトラブルという事がまた大きかった。それでも2016年当時には全三公演を勇猛果敢にカップリングしたアイテムが他レーベルから複数リリースされていたものですが、『DEFINITIVE BLOW』のリリース時にはスマートな二枚組でのリリースを決断、その結果として同タイトルが大ベストセラーとなったのでした。そんな名盤のリリースからも5年以上の歳月が経過し、現在はこのようなトラブルすらレストアが可能なほどテクノロジーも発達している。そして音源のレストアと言えば右に出る者がいない「GRAF ZEPPELIN」がこの問題と向き合ってくれたことで、セントルイス音源においてリスニング上の大きなストレスとなっていたヨレが見事なまでにアジャストされたのです。過去のアイテムをお持ちでない方など、この日の録音が最初から正常な状態であったのでは?と錯覚しそうなほど自然にレストアされている。それが「Cause We've~」とくればなおさら成果が際立っている。さらに他の二日と同様、セントルイスも過去のアイテムすべてにおいてシンバルのシュワシュワと浮き立ってしまう感触をぬぐい切れなかったのがジレンマだった訳ですが、これもまた今回は最新の配信から改めて収録することで一気に解消。この日に関して言うと「She’s A Woman」のエンディングでバーナード・パーディのシンバルが飛び交う場面においてその不自然さが顕著だった訳ですが、それもまた一掃。これによってスピーカーから鳴らすのはもちろん、ヘッドフォンでも安心して聞き込めるアッパー感を実感していただけるかと。そして三日間それぞれでベックのプレイがまるで違うのもこれらの音源の大きな魅力だった訳ですが、この日は観客の反応が凄まじく、それに気を良くしたベックがノリノリにプレイするという大変にハッピーな雰囲気が全編に漂っているのです。実際に彼のプレイは余裕に溢れていて、なおかつなめらか。それ故にこの日は哀愁系のレパートリーのプレイが際立っており、「Definitely Maybe」では随所で遊び心を感じさせるフレーズを盛り込んでおり、この演奏に大熱狂したセントルイスの観客に対してベックが微笑みかける場面すら捉えられている。それどころか「Air Blower」を終えたところでは「ミズーリのみんな最高だよ!ハッハッハ!」とベックが語りかけるほど。二日前には怒りにまかせてデトロイトのステージを始めていた人がこの変わりよう。これこそ気まぐれな70年代ベックの面目躍如といえる場面ではないでしょうか。そんなハッピーな雰囲気に包まれた文字通りゴキゲンなサウンドボードにして音源レストアの最難関でもあったセントルイスが遂に「GRAF ZEPPELIN」の緻密なアジャストによって最高の形に生まれ変わりました。『DEFINITIVE BLOW』のリリース時に歯がゆい思いをしていたマニアもようやく溜飲が下がることでしょう。そんなベック75サウンドボード第三の音源も満を持して決定版が登場です!(リマスター・メモ)★初のCD化★位相修正。右に偏っていた音像が是正されています★6tr付近から不安定なピッチを史上初の徹底調整 ★むやみな音圧稼ぎはせず、レンジ重視のマスタリングです Live at Ambassador Theatre, St. Louis, MO, USA 11th May 1975 STEREO SBD(UPGRADE) (59:25) 01. Constipated Duck ★1:49カット 02. She's A Woman 03. Freeway Jam ★2:09カット 04. Definitely Maybe 曲間カット 05. Superstition ★0:29カット 06. Keyboard Solo ★1:25カット 07. Cause We've Ended As Lovers 08. Air Blower ★フェードイン 09. Power 10. Got The Feeling 11. You Know What I Mean ★2:20カット 曲間カット 12. Diamond Dust Jeff Beck - Guitar Wilbur Bascomb - Bass Max Middleton - Keyboards Bernard Purdie - Drums STEREO SOUNDBOARD RECORDING

Jeff Beck ジェフ・ベック/MO,USA 1975 Upgrade

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